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火花天龙剑 -> 火炎之纹章 -> 关于vs构想
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关于vs构想

有谁会日语的求译


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[楼 主] | Posted:2017-06-05 08:01| 顶端
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制作段階で書きなぐったメモです。一部ゲームとは違う点もあるかも知れませんがより深く知りたい人の為にオープンにします。
ぐちゃぐちゃで申し訳ないですがこれでも全体のごく僅かです。気が向けばまた掲載します(笑)

--
【伝説】<魔王マグル>
ヴェスタリアという島がある[面積はブリテン+アイルランド程度]。
古代セルロン[ヴェスタリアの東方にある大陸を支配している帝国=ローマのような]の第二王朝時代[今よりおよそ750年前]、
この島はダグ=マグルという男に支配されていた。[マグルはその当時の島の名前。ダグはウダガル語で王を意味する尊称]

当時のヴェスタリア[マグル島]は、大陸とはほとんど行き来がなく、大陸の人々はマグル王の存在をうわさ程度にしか知らなかったが、
島から逃れてきた人々は一様に彼を「魔王」よび、奴隷と化した島の人々を救ってくれるよう、セルロンの人々に救いを求めた。

若きセルロン皇帝は、自らの名声を得んとして大軍を動員する。
しかし、まるで死人のように恐れを知らぬマグルの軍団と、3匹の巨大な竜のため遠征軍はあっけなく全滅、
マグルは皇帝を追って大陸に乗り込み、激しい破壊と殺戮の末に、第二王朝を滅亡させた。

【伝説】<セルロン第三王朝時代>
マグルはまさに魔王であったという。
[支配の力]=マグルを見たもの(の多く)は彼を信奉し従順で恐ろしい兵士となる。
[不死の力]=マグルは不死である。老いず、何をもってしても、傷ひとつ、付けられない。
[破壊の力]=永い眠りについていた古代竜を召還し、思いのままに操る

セルロンとその周辺の人々は、彼の支配の下に塗炭の苦しみを味わった。世に言う「暗黒時代」である。
しかし、やがて各地で抵抗組織が生まれ、解放軍が組織され、長く苦しい戦いの中から、十数名の英雄が現れた。
彼らはそれぞれに不思議な力を有し、協力してマグルに立ち向かった。そして数年の後、多くの犠牲を出しながらも魔王を屠ったのである。
その中に、年老いた旅の修道士がいた。名をウエスタという。
彼は言う。
「この者はわれらと同じウダカルの棄民。野心を発し、力を得んとして、マグルにに眠る古代の宝珠を探し当て、自ら怪物となった」
「魔王の力の源泉は、この小さな三つのオーブにこそある」
「ゆえに、遺がいから得たこのオーブは滅さねばならぬが、それはわしにもかなわぬ」
「だが放置すれば、再び魔王は再生しよう」
「島の古代結界はマグルによって破壊されたが、かの地であれば、封印の方法はあるやも知れぬ」
「わしは島に渡り、この3種のオーブの始末を付けよう」
「数名のウダカルがともに参る。彼らの協力を得て再び魔王が生まれぬよう、マグル島を再生するのだ」


ウエスタ老師は、協力を申し出た人々とともに未だ残党ひしめくマグル島に渡った。
恐れおののく奴隷や住民を解放し、破壊された街や神殿を再建し、数十年の後、島の北の神殿で息を引き取った。

神殿は老師の孫娘が引き継ぎ、砕けたマグルの宝珠は一つのサーレ(額飾り)一つのルーブ(首飾り)と7つのアンクル(足飾り)によって封印され
ウエスタの二人の孫娘とウダガルの血を受け継ぐ7人巫女たちによって守られる事になり
またかつての協力者(ウダガルの聖戦士)をリーダとして、いくつもの都市国家が形成されていった。

その後、ヴェスタリア(ウエスタの死後、彼を慕う者達によってマグル島からウエスタリアに変えられた)は
600余年のときを経て、離合集散の中で、7つの王国が成立する。
これが、現在のヴェスタリア7王国であり、その多くは、かつてマグルと戦った英雄たちを始祖に持つ。
7王国の中からその資格を有する娘たちが、ウエスタ神殿国の教母によって選ばれ、ウエスタの封印の巫女となる。
その資格は7歳より始まり、婚姻することで、失う。

【七つの聖環】
小さなオーブをはめ込んだ、アマタイルの足環を聖環と言う(大腿部に装着する装身具、薄く繊細で教母以外は脱着不能、年齢に合わせて変形する)
7人の巫女の守護する聖なるアンクルであり、その魔法の力によってウダガルの遺物である魔法のオーブが浄化される。
巫女が死ねば、アンクルは自動的に神殿に戻り保管されるが、浄化は停止する、
巫女が生きている間は、オーブの効力がなくなり、浄化(長い時間をかけてただの石と化す)は進行する
只ひとつ問題があり、巫女が昏睡状態になると封印の力も共に弱まる。
ゆえに巫女たるものは睡眠時には人を近づけてはならないという掟がある。
巫女は普通、各王家の適齢の王女の中から選ばれるが同時に存在するのは7名であり、原則として、その間はウエスタ神殿で、巫女として生活するのである。
だが近年はその規律もゆるみ、巫女のまま国に戻っている者もいる。マグルの記憶が忘れ去られつつあった。
(史実のモデル)
ウエスタの巫女というのはローマ時代に存在した「火」を静める少女神官たち。火はその時代、荒れ狂えば街を全滅させた
ウエスタの巫女は処女であることが条件、誓いを破れば死刑となった。当時、処女であることは神聖な力が宿るとされた=処女神アテナ

【カノンの王女/月のアンクル】
マリエン(14)、マリオン(14)
ヴェスタリア西部に「レスティア」という国がある。
国王は昨年病没し、今は若干14歳のマリオン王子が、宰相ラドックの補佐の下に国政を取り仕切っている。
国王の死と同じくして、隣国リヴェルに不穏な動きがある。現在は友好国であるが、過去には何度も、国境をめぐって戦ってきた。
姉のマリエン王女は心配でならないのだが、国王であるマリオンは、近侍の少年たちと私室にこもり、なにやら怪しげな遊びほうけている。

マリエンはウエスタの巫女であり、月のオーブを守護している
9歳のときに成人したリル王女から引き継ぎ、昨年までは神殿で巫女としての勤めを果たした。
父の死で帰国して、状況が危険な方向にあることを知り、そのままレスティアにとどまっている。
彼女は宰相のラドックが信用できない。
世間知らずの弟を陰で操り、王国を我が物にしょうとしているのではないか。
そんな疑念が募る一方だ。
弟の怠慢がたたり、国政はないがしろにされ、治安は日増しに悪くなっている。
住民の不満も日に日に募り、いまや爆発しそうである。

昨年、ヴェスタリアを恐怖に陥れた帝国[セルロン第五王朝、ソルヴィア帝国]の侵攻は、
皇帝代理たる司令官アイアースが思いのほか善人で、抵抗したメレダ王国が滅亡した後は、
「帝国に形だけでも臣従すれば悪いようにはしない、私達は貿易を通して互いの利益を求めたいのだ」と各国に申し入れ、
残された6王国は、和平条約に同意した。

それが今年はじめのことであり、マリオンが王として行ったただひとつの出来事である。
その後は先に言ったごとく、まったく政務に関与せず、ラドック宰相に任せきり
そのラドックは、国民に重税を課し、抗うものを弾圧し、私服を肥やしているともっぱらのうわさ。
正義感が強く、活発なマリエンは不満でならない。弟を何度も叱責したが、今では会おうともしなくなった。

そんなとき、南方の村が、大掛かりな山賊団に襲われている、助けてほしいと、村人が駆け込んできた。
ラドックは、そんな余裕はないと一蹴するが、マリエンは自ら甲冑を着込み、彼女が信頼する騎士隊長アランと少数の兵士たちを
伴って、自ら出陣するのであった。

【ウダガルと魔王/この世界の史実】
この世界からさらに4000年以上むかし、ヴェスタリアから遠くはなれた海域に、ウダガルという小さな大陸[オーストラリア程度]があった。
他の地域がいまだ原始的な生活を営んでいるのらたいし、ウダガル人はすでに高度な文明をもち、後の人類とは違う能力を有していた。
つまり、今で言う「人類」とは違う進化をした、生物学的にも固有の種族なのである。
外見は人類と変わらないが、彼らはヒトとは違う、数々の「特徴」を有していた。

ウダガル人といってもすべて同じではなく、我らが言う「民族」のような違いは、彼らの中にもあった。
そのため、覇権を求める戦いが繰り返され、その中で多くの「武器」「道具」が製造された。
しかし、やがて終焉のときがきた。ウダガル人は互いに殺しあった末に、その破壊的な戦争兵器によって
地殻の変動を引き起こし、大陸もろとも海没したのである。
先を見通せた、心ある少数の者たちだけが、(それぞれにわずかな武器道具を携え)未知の海に漕ぎ出した。[=ノアの箱舟]
彼らは自分たちの存在が、災いをもたらすことのないよう、誓いを立てた。

「ウダガルの能力は使用せず、ヒトとして暮らす」「長寿(彼らはヒトの10倍生きる)が知られぬよう、同じところにとどまらない」
「持ち出した道具中でヒトに危害を与えるものは封印する」などであった。ゆえに戦いの道具であった3つの宝玉は、
当時まだヒトもまばらなヴェスタリアの地中深くに封印されたのである。
そして数千年の後、ウダガルの子孫たるダグマグルが野心に目覚めた、彼はセルロン帝国に暮らす貧しい青年に過ぎなかったが
家に伝わる古文書を発見解読し、恐ろしいまでの力を有する神器があることを知った。
彼はマグル島に渡り、古文書に従い結界を破り、3つのオーブをわが手にしたのだ。
そして、その力でマグル島の原住民を洗脳し、軍隊を作り、地下に眠る古代竜を呼び出し、魔王と呼ばれる存在になったのである。

【ウダガルの末裔、巫女の務め】
現在のヴェスタリア王家の人々は、その祖先がかつてマグルと戦ったウダガル人であり、その特徴の一部を有している。
しかしヒトとの混血のなかでその力は弱まり、長寿などの明らかな特徴は、失われつつある。
ウエスタ老師はウダガル遺民の中でも高貴な家柄の人物で当時としては際立った能力と博識を持っていた。
それゆえにオーブの封印と浄化の手段を講じることができたのだが、500歳の長寿のすえに、眠りに付いた。
オーブを封印するアンクルは、老師の作り上げた封印の輪と、ウダガルの力を有する清純な乙女の、その両方の力を以って初めて効力を発揮する。
ゆえにアンクルは何を持っても破壊できない。巫女を殺せば(無理やり足からはずせば)神殿に戻る。
また巫女自信も自害はできない(=誓いに縛られている=契約)
唯一、巫女の意識が失われているときは、その近くにいることで、わずかながらもオーブの力を得る。
ゆえに、巫女は神殿のおく深くで、他の善良な神官に守られて、オーブの浄化に努めることが、決まりとなっていた。



<ヴェスタリア世界の宗教観>

【ウダガルの実在する神=ギリシア神話の世界】
かつてウダガルには神がいた。(ここでいう神とは、現実に地上とかかわりを持つ、実在する神である)

ウダガル人はその強大な精神エネルギーのため、肉体が滅びても精神世界(異界・天界・精霊界)に存在を保つ。
その中で、特に優れた能力を待ち、人間界に関心を持つものは、地上からの求めに[祈り]に応じて、意識! を、形に変える。
神にもおのおの性格があり、自我があり、好みがあり、善悪がある。
ウダガルの戦争において、「神」は不可欠のものであった。
神は、地上界の[祈り]を聞き、神自身の考えや好みにより、気まぐれに、手を下す。それぞれの陣営に味方し、また敵となる。
神は死ぬことはないが、戦いのダメージで、精神エネルギー[ここではエルス*とする]が弱まり、その回復のため、眠ることはある。
神[エルスの集合体=エルファトス]は、人間の姿を借りて、地上に現れる。
それは幻影[実在化した]の場合もあり、人間の肉体の場合[宿り]もある。
神は 太古の時代に地上を支配し今は地下で眠りについている、竜(冥界竜)を、戦時において器となす。=
味方されるものはこれを「神竜=守護聖竜」と呼び、敵となるものたちは、「暗黒竜=邪神竜」とよぶ。
ウダガル人の魔法=魔導技術[古代魔法]や魔導器は、そのほとんどが、神の力を借りるもの、あるいは借りたものである。
ヴェスタリアに封印されたオーブにも、強力なエルスが宿っている。ゆえに浄化のためには、それと対極するエルスが必要なのである。

【セルロン世界の神=妄想と願望と恐怖=無知なるがゆえに】
ヒトにとって神とは妄想に他ならない。多くの神にとってヒトは、虫けらにも等しい存在。その祈りが届くことはない。
ヒトの祈りが神に届くとすれば、それはウダガルを介してか、あるいはヒトと関わりを持ち、死したウダガルのみである。
それでもなお、ヒトは神に祈る。神を恐れ、神に期待する。日常生活において、ほとんど無関心であっても、‥である。
セルロン帝国の神は、200柱あまりいる。セルロン人でさえ、実際のところは誰も知らない。
その中で、特に崇められているのが、マグル戦争でヒトを救った英雄たち(セルロン17神)である。
これにはヴェスタリアにわたった6人のウダガルも含まれるが、長い時間の中で姿を変え、ギリシャの神<=>ローマの神のような
「元は同じだったが今は違う神」状況にある。
これは余談だが、ヴェスタリアの主神であるウエスタ神は、勉学と知識の老神[グロウデン]として、セルロン第五王朝[ソルヴィア帝国]の人々にも大変慕われているという。

ヴェスタリアの主神はウエスタ(ヴェスタ)。島の北部に小島があり、その領域全体に、多数の神殿が並び建つ。
これらをウエスタ神殿といい、その中央に、大教母と高位神官が住まう、聖域[ラーナ・サン・クチュア=母の神殿]がある
この大神殿は、ウエスタによって強固な結界が張られている。
無理に進入すれば、尖塔から発する強力な稲妻で、瞬時に身を焼かれ、軍隊の進入は決して許さない。
神殿は他の7王国から独立した行政組織の下にあり、ひとつの都市国家ともいえる。
教母を頂点して、5000名ほどの神官、神官戦士、聖騎士(天聖騎士)らがおり、また領内には5万程度の庶民が暮らす。
ウエスタ教団の存在理由は、マグルオーブの浄化のためであるが、必要な時にはヴェスタリア人の救済もする。
教母はウエスタの孫とされるネイリ(ネトルフ=リア=ライラ)、実年齢は不明だが、外見は30代半ばの、物静かな女性。
600年のときを経ても老いないのは、彼女が純粋のウダガル人であることと、不死のオーブを守護する巫女が、
常にそばにあるからだと、言われている


【今作が「足環(アンクレット)」である理由】
指輪や腕輪がファンタジーの定番アイテムであるのは、
「輪」というものが西欧人にとっては古代より大変神聖なシンボルであり、契約や、信頼や、服従や、誓い、のしるしだからである。
西欧人はリングに聖なる力が宿ってると信じている。輪、にまつわる遺跡が多いのもそのせいである。
これは古典ファンタジーの定番、ロードオブザリングを知ってる方なら、大いに納得するところであろう。

さて、今作だが、指輪では当たり前すぎて面白くない。腕輪は過去作で使用した。首輪は考えなくもなかったが、次に述べる理由で却下した。
その理由とは、今作のリングが宝飾品ではなく、封印・守護のための、道具であるということだ。
ゆえに、人目に触れてはならない。アンクレットは現代でも、男女を問わず、宝飾品として身につけている人は多い。
検索すればわかると思うが、基本的に「足くび」につけるものである。宝飾品だから、当然だ。
しかし今回は、上の理由で、隠す必要がある。ということで、首輪は却下となり、大腿部に装着する、魔法の足環といいうことになった。
別に他意はないのだが、無論多少の狙いはある。まあファンタジーだから、(上品な)お色気も必要という事だ(笑)

オーブと聞けば、うらないばあさんが手をかざす、ガラス玉を連想するかも知れないが、今作のオーブは、子供の握りこぶし程度の石である。
ゆえに、アンクレットの一部として身に着けることには、なんら矛盾はない。良く分からない男性諸氏はググッて実物をみてほしい。


[ 此贴被mfoo在2017-06-06 14:30重新编辑 ]

[1 楼] | Posted:2017-06-05 08:02| 顶端
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第2回目です。
さらに複雑で完成ゲームとリンクしていない部分もあるかもですが、創作過程に関心がある方は
参考にしてください。



【ヴェスタリアの国々】

(★)ウエスタ神殿都市国[ウエスタ教国]‥前述

(1)メレダ王国
島の南東部を領する王国で首都はレギナ。5英雄の一人、「赤髪の荒獅子」と渾名された英雄戦士シルヴァビルヒを始祖とする
古い歴史を持つ大国であり、傘下に4つの自治公国(盟邦)を有する。
現国王アマルカスは善良だが優柔不断な人物。成人した二人の王子と14歳になる一人娘、アトルフィス(アトル)がいる。
アトルは「星の巫女」として、9歳のときより闇の宝珠[ダークストン]を浄化する努めにある。
現在も左の大腿部にステラ=アンクルを保持している。
王国東部のセベル湾には島で最も大きな港街フリストがあり大陸貿易の要となっている。
ソルヴィア帝国はかねてより、メレダ国に対して通商の拡大と関税の軽減を求めていた。
これは決して悪い話ではなく、ヴェスタリアの国々にとってもうまみのある話なのだが
大陸貿易の利益独占を継続したいフリスト公爵の反対により国王は決定できずにいた=幕末の江戸幕府みたいな?

大陸暦(セルロン第一王朝成立を元年とする大陸共通暦)1023年。(以後Sn****と記す)
通商交渉のためフリストに入港した皇帝の勅使が、ガレー船もろとも焼き殺されるという事件がおきる。
メレダ側は盗賊の仕業だとして侘びを入れたが、生き残った船員の報告で、襲撃したのは正規の兵士だとわかり、
皇帝は激怒、その後、数回の交渉を経ても、メレダ側から明確な返答を得られず、ソルヴィアはついにメレダに宣戦布告した。
翌年のSn1024、帝国皇帝マンネウスは名将ポンペイウスを総指揮官として2個軍団、16000名の遠征軍をヴェスタリアに派遣した。
遠征目的は暴虐不遜なメレダ王を懲罰するためであり、メレダ国民や他の王国には危害を加えないと宣言し、
また遠征の半年前には、謀略に長けた魔導師バレリウスを密かに潜入させ、かく乱工作をさせるという念の入れよう
これに対してヴェスタリア側は、メレダの応援要請に対して、いちおう対帝国同盟協定はなったものの、
決して一枚岩ではなく、各国の動員の遅れなどもあって、帝国軍に行動の自由を許した。
1024-5、島の南東の小島、クワイリ島に上陸した帝国軍は、その地に強固な要塞を建築し、足場を固めるのに成功した。

1024-9、フリスト公国に侵攻を始めた帝国軍に対し、(フリスト公の愚行[襲撃]を知った)同盟国軍の多くは様子見をきめこみ傍観、
当事国のメレダのみは自国の都市が奪われるのを座視できず、総兵力一万を動員して国王自らが出陣した。
しかしアイアースの巧みな戦術と、同盟軍の裏切り(援軍の約束を反故)により、緒戦においてメレダは大敗。
国王とともに総指揮官であったレデッサ公爵と二人の王子も戦死した。

敗走したメレダ軍は、王都レギナに撤退、レデッサ公爵の息子、ゼクスリアスが代理指揮官となり、徹底抗戦の構えを見せたが
同盟諸国はこの状況に慌てふためいて自国に撤退。これにより対帝国同盟協定は、もろくも崩壊したのである。1024-11

(注)ウエスタは現世の争いには一切関与しない。これは過去600年の間守られ続けてきたウエスタの教え。
今回も一切の関与はしていない。ウダガルの力はあまりにも大きく、関与することでの災いを恐れたのである。

(1)メレダ王国[続き]
訂正。帝国軍は1軍団6000名なので遠征軍は2個軍団12000人ですね。これに対してメレダ側は農民市民をかき集めて一万弱。
自国内の戦いであるとしても苦戦は予想されましたが、同盟軍2万が参戦する確約をしていたので開戦に踏み切った。
ところが彼らには皆「勝てそうなら参戦しょう」という腹積もりだったので、アイアースの迅速な突破攻撃になすすべもなく、
また徴兵された農民市民は戦意も低くて(当然ですが)、蜘蛛の子を散らすように逃げ去りました。
王の側近で王国軍指揮官であったレデッサ公爵は有能な武人でしたが、彼以外の諸侯は帝国に恐れをなして戦う前から戦意喪失。
特に事の発端となったフリスト公爵などは、病気と称して他国に逃亡する始末、これでは勝てるはずがない。

1024-11 王都に迫り来る帝国軍を前にして、ゼクス指揮下のメレダ軍はわずか2000人程度。戦意は高いものの多くは傷つき
そう長くは持ちこたえられそうにない。ポンペイスからは降伏を促す文書も届いているが、その条件は王女アトルフィスを
人質として差し出す事と、王国の東半分を割譲すること。
王族で残っているのはもはやアトル一人。彼女を差し出すなどとても受け入れられる条件ではない。
戦死した王はゼクスを見込み、王女アトルが成人(16歳)したのちは、妻とするよう命じていた。
アトルは子供心ながら、この容姿端麗で、優しく誠実、王国第一の武勇を誇り国民からも愛される、ゼクスリアスが大好きだった。
歳は一回りも年長だが、彼の妻にという父王の言葉は嬉しかったし、誇りにも思っている。
ゼクスにとっては、アトルフィスは、忠誠をささげるべき王国の、唯一の後継者であり、
王国の未来にとって絶対に必要な存在。命に代えても守るべき対象であるということだ。女性として見ているわけではない。

ゼクスは年の離れた弟、ゼイドリース(ゼイド/16)に、アトルを守って彼らの姉が嫁いでいるベネキア国へ逃れるよう命じた。
ゼイドは兄の命に従い(内心は兄と共に最後まで戦いたかったのだが)、アトルを伴って南方の港湾都市フラルから、
島の南東部にある巨大商業都市ベネキアへと旅立った。率いる騎士は30名程度、いずれも傷つき疲れ果てていた。

1025-1 ゼイドのガレー船は深い霧の中、ベネキアへ入港する。
メレダとベネキアは友好国であり、国旗と友好を示す旗を掲げての
入港であつたがベネキア船に拿捕され、ゼイド一人が総督官邸に連行された。
ベネキア総督(貴族たちにより選出される任期2年の共和国元首)、リットン伯爵はゼイドをみて驚くと同時に深く詫び、
拿捕した船の解放と乗員の自由行動を命令した後、ゼイドを自邸に招いて、妻ベアトリクスを喜ばせた。

翌日、リットンは共和国の元老院議会を臨時召集し、次のような演説をした。(省略)

【制作資料】
このマッブの左下緑枠内が、序盤のトレーニングマップとなるベネキア共和国のイメージですね。
右下にベネキア(首都)、その左に港街エルサ(ピサ)、その上に山村ルッカ、エルサの左に炭鉱都市テーベがあります。
そしてテーベの北にガラリア山賊の本拠、ガラリアがあります。ここは廃墟となった古代遺跡に手を加えて山塞としたもの。
実際のマップでは、これを2章に分けて使います。最初は山賊に支配されたエルサ市の奪回と同時に包囲されているルッカの救出。
ルッカでは同盟軍として3,4人のユニットが加入します。
2章では、重要キャラであるアーデルハイト(アリシャ)にまつわる話と、ガラリア攻略時に重要人物バレリウスが登場します。
詳しくは、後に制作資料として、提出します。


【ヴェスタリア世界のお約束】
貨幣単位:デナリス(D)、これはローマのデナリウス金貨をもじったもの。
現在中東などで使われているディナール(BSもここから)も、ローマのデナリウスから変化したもの。
では1Dがどの程度の価値かというと、それは野暮な質問です。
現代の経済価値と比べても何の意味もないし、また最終的にはゲームバランスが決すること。
Dは川蝉亭のメシより安いのか?などというのは果てしなく愚問です(笑)
金貨~枚、というような表現は、金貨一枚が1Dを示します。
距離単位:ヤーグ(y)、1ヤーグは1.6m。1000yが1マルス(m)=ヤード、マイルを借用してます。
重量単位:ベルド(P)、1ペルドは0.5kg。1000Pが1ノトン(n)=以下省略

ゲーム中におけるユニットとは、1ユニットで100人というような概念ではありません。
たとえば戦争映画を見たとき、実際には何万人もの人が戦っていても、物語上に現れるのは数十人ですよね。
私のSRPGも、そのような概念で制作しています。BSのイベントなどを見るとわかるように、実際には大勢の兵士がリース軍で
戦っています。今作でも、たとえば初期のゼイドに従う騎士、兵士は30名ほどいますが、実際にユニットとして現れるのは
3名ということになります。

民家:現在のツールは暗黒竜仕様ですが、民家に関してはTS仕様が必要ですね。情報を聞いたかどうか分からないので、
再度訪問して手数を消耗したりする。こういったことがおきない様、屋根の色を変えるとか、扉を開閉するとか、
何らかの処置が必要です。TSのように再訪問を禁止することも検討してよいと思います。トビ違いですが忘れぬうちに

[余談]
このノートで語られる世界設定は、ゲームの中で説明することを前提としていない。
プレイヤーにすべてを見せる必要はないし、関心のない人にはプレイの邪魔になるだけだ。
それならなぜこんなにこまごまと綴るのかといえば、それこそが「世界の厚み」だからである。
たとえばこれから各国の詳細を語ってゆくが、それは各々独立した出来事であって、一部の主人公ゼイトとはなんら関係はない。
しかし、これらのゲームでは使わないかもしれない設定が、複雑に絡み合い、ゼイドの行方に少なからぬ影響を及ぼしてゆく。
TSのセネトやティーエもそうなのだが、先に彼らの物語があって、リユナンが複雑に絡んでゆくことで、一つの歴史が完結した。
この物語についても同じ、現在書いている自分さえ、まだ全体像は見えていない。歴史とはそういうもので、だからこそ面白いのだと思っている。

余談ついでに。例えば過去作の**。これについても、ゲームで語っていることは、全体像のごく一部でしかない。
あれは商業作品として「手放した」ものであるから、今更そういった話を持ち出すつもりはないが、大陸のすべての国について同時並行的に物語を構築した。
それは膨大なものであるが、今でも細部にわたって覚えているし、またそうでなければ、****のような深みのあるキャラは生まれなかったと、
今更ながらに自負している。このトビはテキスト編集をしてもらうライターさんへ向けてのメッセージであるが、
「自分自身が、(執筆しながら)、感動し、奮い立ち、涙すること」ができなければ、読者は恐らく、何一つ感動を得られないだろう。
私は本職の物書きではないが、創作とはそういうモノだと思っている。

【アトルフィスについての補足】
先にも述べたように、メレダの王女アトルフィスは、9歳で星の巫女に選ばれ、ウエスタ神殿に入った。
それから5年間、ウエスタの『聖環の塔』で、幼い日々を過ごした。巫女は神殿に入ると外界からの情報を一切遮断される。
邪念なく祈り続けることで、浄化が早まるからだ。しかし唯一の例外として、肉親に不幸があれば見舞いのために祖国へ帰される。

アトルは14歳になるとすぐに、母親の危篤を知らされた。
教母の許しを得て帰国し、2か月余の間看病し続けたが、その甲斐なく病没。
その時、心の支えになってくれたのがゼクスであり、父から将来のこと(巫女から解放され現世にもどればゼクスの妻になる)を聞かされたのも母が没した直後である。
本来ならば葬儀の後すぐに神殿に戻るべきであったが、帝国軍との戦いが起こり、父親が戦死。
ゼクスは「ただちに神殿にお戻りを!王女には最も安全な場所だ」と説得したが、神殿に戻れば再び外界とは遮断され、国の行方もゼクスの安否もわからない。
何よりゼクスのそばを離れることがアトルには不安だった。
困り抜いたゼクスは「では我が弟ゼイドとともに、ベネキアでお待ちください。私も後から必ずまいります」と説得し、ようやく送り出したのである。

ゼイドはアトルとほとんど面識がなかった。彼は兄とは違い、領地であるレデッサで暮らしており、王都に来たのは会戦の数日前である。
平時なら、王女は雲の上の存在であり、視線を合わすことすら気遣う相手。それが突然、兄からの命令で、はるか西方のベネキアまで共に落ちろという。
アトルは2歳年下の14歳。兄の許婚者で、慕っているのもうすうすわかる。若きゼイドにとっては、どう扱ってよいのかも
わからない。ベネキアへ向かうガレー船内でも、ゼイドは結局、一言の言葉も交わせなかった。

リットン伯は議会で「歴戦の勇者」とゼイド紹介したが、実際のところ、彼に実戦の経験はない。
会戦に参加したくて父親の元を訪れたが、激しく叱責され、城に残された。無論、部下とていない。
敗走兵を取りまとめてゼクスが城に戻った翌日に、30名の騎士を預けられてアトルの守護を命じられただけである。
実戦経験こそないが、ゼイドの剣の腕前は、それを教えたゼクスでさえ、ときに舌を巻く。
ゼイドならば、王女を守ってくれるだろう。歳の離れた兄弟ではあるが、2人は強い絆で結ばれていた。
「二人で力を合わせ、王国を再興するのだ」兄ゼクスの、最後の言葉である。

(2)ベネキア共和国

ヴェスタリア島南西部に巨大な城塞都市をもつ都市国家である(モデルはいうまでもなくヴネチア)
全住民10万のうち、1000人ほどいる貴族階級による、寡頭共和制体である。
都市の中央部に、多くの立派な建物が並び立つ、政治の中枢部がある。
ここには総督(元首)公邸、元老院議事堂、共和国守備隊本部(公安警察)外交部などの各省庁があり、原則としてその資格を持つ帰属しか
立ち入ることはできない。
常備軍となる国軍はこの国には存在しない。金銭で契約した「傭兵軍」が、総督の直轄として都市の防衛にあたる。
現在はヴィルドヴァイスという傭兵隊長が率いる1000名ほどの傭兵軍が、首都の防衛に当たっている。
共和国元首たる総督は、2年に一度、貴族たちの互選によって選ばれる。
最初に全資格者1000名から120名を選び、さらにその120名が15名を選び、その15名が3名を選び、最後にその3名の互選により
総督が選出されるという念の入れよう。このとき選ばれなかった2名は、副総督となる。
この複雑なシステムは、かつてこの国が僭主独裁者によって支配され、長い混乱と圧政の苦しみを味わったからである。

この国の起源は古い。かつてマグルの恐怖政治の時代、その魔手から逃れようとして、少数の人々が安住の地を求めさまよった。
当時、マグルの王宮は、現在のウエスタ神殿の位置にあった。
人々は逃げ惑ううちに、そこから最も離れた、当時は「干潟」と「沼」しかなかった、このベネキア地方に逃れつき、
さらに奥に分け入り、干拓し、埋め立てて、いわば人口の離れ島のような、陸地を生み出した。
人々はここで細々と生活を営み、苦難の中で、百数十年を過ごす。そして、ウエスタの軍勢に見出されたときは、
一万をも越す人々が、互いに助けあい、暮らしていた。貧しくみすぼらしくはあったが、彼らには自由と自立の精神があり、
一定の制限はあるものの、住民自治による民主制は深く根付いていた。

この地を発見し、周辺の魔獣を駆逐し、人々を日の光の下に導き出した人物こそ、5英雄のひとりである神官戦士セディカ。
彼女は人々に請われて、この地に37年間とどまり、街の発展に尽くした。
そして、3人の子供(夫はベネキアの指導者の一人)をなし、夫の死(老衰)と同時に、ウダガルの誓約に従い、姿を消したのである。

この子供たちの子孫が、現在ベネキア貴族の中枢をなす3つの有力家系となり、現総督、リットンもその一人である。
リットンは34歳。もともとは技術者になることを夢見ていたが、彼の家系はそれを許さず、25歳で父のあとを継ぎ元老院議員となった。
彼は22歳で貴族が学ぶ高等学校(今で言う大学院)を卒業すると、旅に出た。
政治に携わる以上は、世界を知らなければならないという思いから、3年間にわたり、セルロン大陸と、ヴェスタリアの各地を
訪問したのである。

そのとき訪れた、メレダのレデッサ公国で、一人の美しい少女とめぐり合う。レデッサの公女ベアトリス、
二人の想いが通じるのに、そう長い時間はかからなかった。リットンは半年間滞在し、
自分が帰国しだい、ベアトリスをベネキアに迎えたいと、何度も何度も懇願し、その熱意に根負けしたレデッサ公は二人の婚姻を許した。
1015年の春、二人は王都レギナで、国王列席の下、盛大な挙式を行った。リットン24歳、ベアトリス18歳であった。
その翌年、二人の間にはかわいい女児が誕生、名をニーナという。

そして、三人の幸せなときは瞬く間に過ぎ、8年後の1023年、リットンは若干33歳で総督に選ばれる。
妻ベアトリス、27歳。一人娘のニーナは9歳となり、大地の巫女に選ばれた。
それはヴェスタリア人にとってこの上もなく名誉なことであり、また避けえぬこととは知っていても、
二人にとって、辛く、悲しい知らせだった。
猶予は一年。それまでにできうる限りの愛を‥
ニーナの愛らしい笑顔を見つめながら、二人は、肩を寄せ合い、想いを沈めた。
ゼイドが亡命する、一年前の、出来事である。

ベネキア(続き)
ベネキアの経済基盤は「貿易」にある。メレダが東方のセルロン諸国帝国を主たる貿易国にしているのに対し、
ベネキアは南方にある諸島国家や、さらに遠方のトルキアまで大型ガレーを派遣して、ヴェスタリアでは入手できない
付加価値の高い交易品を得ることで莫大な収益を上げている。

前述したように、ベネキアは単一の都市を基盤とする「都市国家」である。
しかし、近年においては人口の膨張と、経済的理由から、周辺地域の開発・編入が進み、
西方にある港街エルサもまた、元は小さな漁村だったものをベネキアの外港として、整備発展させた。
これは、ベネキアの大港湾が、警備上の理由から他国の船の入港を制限しているためであり、
他国からベネキアを訪れる民間人は、一度エルサに入港してから、東に向かう街道を経由して、城砦都市の門をくぐる。
エルサは庶民の町であり、ベネキアから派遣されている行政官(市長)を含めても、貴族は少数である。
異国から来た商人たちも多数住む。この街独特の穏やかでエキゾチックな雰囲気は、他の町には見られない特色となっている。

[例テキスト]2章OPで分岐挿入。ゼイドとアトリフィスの会話[TSのカトリ+ゼノ会話のような=二人の関係を示す]

アトル ゼイド公子
この港町はとてもステキね
まるでフラルの海を見ているよう…(以下略)

[1章のマップについて(構想中)]
これはまだ思案中(全章の割り振り=長さ)であるのですが、現在の一章の要素の多さから見て、マップサイズはかなり大きくとる必要があります。
ですから、この章の前に、もうひとつ、それこそトレーニング用に、小さなエピソード
(たとえばゼイドが祖国から逃れるため自国の港に落ち延びる一本道で、[落ち武者狩り]的な、盗賊団に遭遇するなど)を「序章」として、挿入することも検討しています>

このマップ(一章)のイメージをもう少し説明すると(下の三歳児が書いたようなラクガキ参照)
プレイヤは、マップの右中央やや下あたりから登場します。これは、ベネキアからの出陣(大きな街道があります)を意味します。
初期ユニットは別にキャラリストを設定しますが、とりあえずは使える兵種ということで、
ロード1、馬騎士1、弓兵1、アーマー2 ということにいたしましょう。[ブログ参照]
街道の先、マップの左下に、港街エルサがあります。イメージは現在のものであってます。もう少し民家を増やしにぎやかで
よいかもしれません。TSの4章当たり「自由都市セネー」のような、感じですね。
ここに、ボスと山賊など4-5u(ユニット)程度、待機状態で設定します。(防衛用)
これとは別に3つの敵集団があります。
①ルッカ攻撃隊。上の土色四角あたりがルッカの村です。民家(わらぶき屋根風)が点在してます。
山賊団は、ルッカを襲撃するため、6u程度が山の間に待機、あるいは進撃しています。
2tはじめにイベントがおき、別に設定される「同盟軍」(弓1、斧2、神官1)が出撃します。[ブログ参照]
----------------------テキスト
[村長]よし、手はずどおり、男たちは村の防備を固め女や子供たちは戦いが終わるまで教会に隠れておれ
[青年]村長、俺たちだけじゃとても勝ち目はねえぜ。ここはベネキアまで逃げたほうがいいんじゃ‥
[村長]馬鹿を言うな!女や子供の足じゃとても逃げ切れんぞ。それに、もし捕らえられたりしたらどんなひどい目にあうか‥
[デューン]村長の言われるとおりです。ここは僕たちの村なんだ。たとえ無理でも僕達自身で守るしかないんです
[ジャン]俺もポールの意見に賛成だな。ここでしり込みする奴は男じゃねえ。村長、任せてください。村は俺たちが必ず守ります
[アリシャ(ブログではリリア)]デューン、ジャン。無理はしないでね。もし傷を受けたらすぐに戻ってください。私が癒しの術を施しますから
[ジャン]いや、シスターは村から出ないほうがいい。きみにもしものことがあれば大変だから…
[アリシャ]でも‥(以下略)

【リヴェル王国】
満天の星の夜、壮大な宮城のベランダに、二人の子供らしき影が見える
一人は12、3歳の少年
もう一人は、9歳くらいの幼い少女
少年は、少女を守るように、肩に手を置き、ただ無言で、夜空を見上げている
少女がぽつりと言う
「にいさま わたし おおきくなったら にいさまの およめさまになるの」
「え?‥‥」
少年は驚いて視線を落とす
「いいでしょう?」
少女もまた 首を大きく傾けて 少年を仰ぎ見た
照れているのか ほほが真っ赤にそまってる
「はは‥ アリスは子供だなあ 
僕たちは兄妹なんだ
そんなこと できるわけがない」
「そんなのうそ!
にいさまとわたし
本当の兄妹じゃないもの!」
「どうして?
アリスとは出会ってまだ一年だけど
僕たちは 兄妹だよ 
だから一緒に暮らしてるんだ」
「だけどルキウス兄さまが‥
フイルにいさまは アカの他人だって
お父様の 本当の子供じゃないって‥」

「‥‥そうか‥ 兄上がそんなことを‥」
「ちがうの?」
「いや‥ルキウス兄上がそう言われるのなら
たぶんそうなのだろう‥」
「どうしたの?フイルにいさま?‥」
(フイルはただ黙って星を見上げている。その悲しげな様子にアリスは驚き、涙が溢れる)
「わたし 嬉しかったの!
フイルにいさまが 
本当のにいさまじゃなくて 
わたし 嬉しかったの!
だから‥ だから‥‥」
(フイルの腰にしがみついて泣きじゃくる。フイルは腰をかがめてやさしく頭に触れる)
「・・・アリスは泣き虫だな
そんなことで太陽の巫女が務まるのか?」
「うっ‥うっ‥」
「君はもうすぐ巫女の神殿に行く」
そしたらしばらくは会えないかも知れない
だけどこれだけは覚えていてほしい」
「うん‥」
「アリスは城で一人孤独だった僕を
いつも暖かく包んでくれた
君は僕にとっても太陽なんだ」
「‥‥」
「だから、たとえどんなに遠くにいても
君のことは 忘れない
アリスは 僕の大切な いもうとだから‥」

島の北西部にリヴェルという強国がある。
80年ほど前に、当時大陸で最も巨大だったレスティア王国から長い抗争のすえに分離独立した。
事の発端は兄弟による権力争いだったが、これに他の国々も関与して泥沼の戦いとなり、
ウエスタの調停によって、国を二つに分かつことになった。
しかしそれ以降も、両国は国境争いなどで絶えず紛争を繰り返し、その結果として、リヴェルとレスティアの両国は
他のヴェスタリア諸国より強大な軍事力を保持するにいたる。

3代前の王ジムスンドは極めて武断的な王であり、その在位中に何どもレスティアを打ち破り、
その結果、領土を3割ほど広げたのだが、2代前の王、シュラルは文人肌で気が優しく、レスティアに譲歩を重ねて
ジムスンド王が得た領土を全て返却した。

シュラルは王子時代(といっても30歳を越えている)、ある一人の女性に恋をした。城に出いりする商人の娘で、名をマテルダという。
二人は深く愛し合い密かに息子をもうけた。
しかし、シュラルは父王の命令により政略結婚をさせられた、有力貴族の妻がいた。
このことが父に知られれば、シュラルはもちろん、マテルダ親子にどのような災いが降りかかる矢もしれない。
二人はこのことを隠し通した。王子は父である商人の家で育ち、この秘密は二人と商人以外、誰も知らない。
少年が12歳になったとき、流行病で母マテルダとその父が病死した。
すでに王位を継ぎ、正妻も亡くしていたシュラル王は、自身も病床にあるゆえか、マテルダ親子への罪滅ぼしのためか、
マテルダの息子フイルを、自分の庶子として城に迎え入れ、王国全土にその事実を告知したのである。

だがその2ヵ月後にシュラル王は倒れ、現国王であるルキアスが、若干19歳で即位した。
(チャットが入ったので一旦きります)

だがその5ヵ月後にシュラル王は倒れ、現国王であるルキアスが、若干19歳で即位した。
Sc1020(大陸暦1020年)7月のことである。

ルキアスはその母親に似て、幼いころより冷淡で自我が強く偏執的なところがあり、成長するに連れてますます益々その傾向が強くなっていった。
それに比して、10歳違いの妹アーデルハイト(アリシャ/アリス)は、父親に似て心優しくけなげな性格。

アリシャは幼いころから時に暴力を振るう兄を恐れていた。精神的な病を患っていた実母とも5歳のときに死別した。
昨年夏にはやさしかった父までが病に伏し、寂しさの中で迎えた8歳の誕生日の夜にフイルという名の少年と出会った。(20/2)
病床の父から「母親違いの兄」だと紹介され、「よろしく」と微笑みかけてくれたあのときのこと、今でもはっきり覚えてる。
アリシャの心の中は、それまでに感じたことが無い、不思議な気持ちでいっぱいになった。
暖かくて、優しくて、嬉しくて、なきたくなるほど、満たされた気持ちでいっぱいになった。
少女にとって、それは初めての経験だった。

それ以来、二人は急速に親しくなった。
城内には知るものもなく、父親は病床にあり、兄のルキウスは視線を合わそうともしない。
たまに顔を合わせても、ばかにしたように無視するか、薄ら笑いを浮かべるか、厳しい視線で睨み返すだけだ。

城に詰める臣下たちも、ルキウスを恐れて同様の態度を取るか、あるいは困ったように愛想笑いを浮かべるだけ
そんな中で、アリシャだけは、侍女たちの言葉にも耳を貸さずに、フイルの後を追い続けた。

そして5ヵ月後、父王は病没し、ルキアスが第7代のリヴェル王となる。
それから半年ほどは、ルキウスも即位の儀式に忙殺され、フイルにかまうこともなかったが、暮れ頃になると、
彼に対する敵意が、次第に明らかになってきた。
有力領主の中には、ルキウスの性格を危ぶむものが多い。
とりあえずは即位を認めたが、模擬試合などで誠実、実直、騎士としての能力にも長けたフイルの存在を知るにつけ、
彼を支持する声が、少しずつではあるが、確実に広がりつつある。実際に彼に意を通ずる領主、騎士たちも現れつつあった。

フイルはすでに決心していた。来月になればアリシャは太陽の巫女として、ウエスタ神殿に赴く。
そうすれば、ルキアスの手から逃れられるし、自分が守ってやる必要も無くなる。この国にいる理由は、何も無い。
とどまればルキウスの刺客によって命を奪われるか、内戦を引き起こして多くの民を苦しめるだけだ。

自分は王位などに関心は無く、ただ亡くなった母のために、父親の最期を看取るため、城を訪れただけなのだ。
だがその中で、アリシャを見つめるルキウスの目に、異様な狂気を感じ取り、ただ彼女を守りたい一身で、城にとどまった。
だが、もうその必要は無い。子供の頃から憧れていた、冒険者として世界を旅する夢を実現するときだ。

Sc2021、2月。フイルはアリシャをウエスタ神殿に送り届けると、そのままメレダのフロスト港に渡り、大陸行きのガレーに乗り込んだ
このときフイル13歳。
その腰には亡き父親から託された唯一の形見「ラギリスの聖剣」が、人目を避けるように、鈍く輝いていた。


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[2 楼] | Posted:2017-06-05 08:02| 顶端
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【魔法王国スフィア】
スフィア王国には複雑な事情がある。

現国王(イスマル)にはリヴェル王家から迎えた正妻イゾルデとは別に、
隣国レスティア王家からもカトリナという女性が側妃(第二夫人)として迎えられていた。
いずれも国家間の利害が絡む政略結婚である。

イゾルデが生んだ子供は、嫡子となるシモン王子13歳(年齢は事件が起きた1021年の時点、以下同じ)と一つ年上の姉であるシビル王女。
カトリナはマシウスという15歳の王子をもうけているが、彼女自身はその5年後に王女を出産、その幼子と共に行方知れずになっている

この当時、島を席巻した流行病のために、イスマル王も重篤状態にあり、臣下たちは時期国王として嫡子シモンの擁立を急いでいた。
だが、これに危機感を抱いたレスティア王は大金を投じてスフィアの大臣たちを買収し、自分の甥であるマシウス王子の擁立を工作した。

商人上がりで、腹黒く欲深い宰相ギースは、大金に目がくらんでこの話に乗る。そして考え抜いたすえに、妙案を思いついた。
街の女性たちに絶大な人気を誇る舞台俳優を、大金と脅しによって言いくるめ、自分がイゾルデの愛人であったと言わせたのである。
王族婦人の姦通は極刑に値する重罪である。その子供とて罪から逃れられない。

ギースらは病床にあった国王に何も知らせぬまま、俳優に対しておなざりの裁判をし、(ウソの)証言を得るとただちに処刑した。
そして、イゾルデに激しい拷問を加え、(二人の子は王の子ではないとの)自供を引き出したのである。

この結果、イゾルデと二人の子は、王宮の地下にある石牢に監禁された。
臣下は王族に手を下せない法律があり、また王が重篤状態であることから、彼女たちを石牢の劣悪な環境におき自然死を狙ったのである

そして一年後(Sc1022)、国王は死に、ギースらの狙い通り、マシウス王子(16)が王位に付いた。
だが王となったマシウスは、ただちにイゾルデ事件の再審問を命じ周囲をあわてさせた。

マシウスはギースらに阻止されて先王が在位中は地下牢に近づくこともできなかったが、この事件にキナ臭い匂いを感じとっていた。
イゾルデが善良な婦人であることは知っていたし、シビルたち姉弟は幼い頃から親しみ遊んだ、自分にとっても大切な兄弟である。
ギースら複数の大臣が父王の病気を良いことに、国政を私していることにも腹を立てていた。

この動きに狼狽したギースは、あわてて地下牢に足を運んだ。
看守の報告で、すでに王妃と王子は衰弱の果てに死亡し、王女シビルだけが、かろうじて生きていることは知っていた。

地下牢の最深部に足を踏み入れると、そこは異様な臭気に満ちていた。重罪人らの朽ちた遺体や遺骨があちこちに散乱し、
無数の虫が、湿った石の床を我が物顔に支配している。あちこちで黒く小さな生き物が蠢いて、遺体を齧っている。

ギースは看守の後に続き、恐る恐る、シビルがいるという監房に足を進めた。
真っ暗な石牢の中を覗き込むと、壁にもたれて座り込んでいる、小さくやせこけた人影が見える。
それは、壊れて捨てられた人形のようでもあり、胸骨をさらす飢えた狼のようでもあった。

ギースは凍りつくような恐怖を覚えた。あわててて振り返り、側近の男に言う。
「すぐに処刑して城外に埋めよ。誰にも知られてはならん!」
「ハッ ただちに!」
そのとき、地下牢の入り口付近で、何者かの声がした。
「殺すのはもったい、いらぬなら、そのむすめは、オレがもらう」

せつな、閃光が地下牢を走り、ギースらはそのまぶしさに視界を失った。
そして、周囲が見えるようになったとき、シビルの姿は消えていた。
牢内には、かつては人であったろう、弐体の白骨が、残るのみ
ギースは口も聞けない。呆然とたちつくし、これから起こるであろう不吉な予感に、ただ恐怖するのみである。
--

それから10ヶ月ほどのち、スフィア王宮で凄惨な事件が起きる。
一晩の間に国王マシウスと大臣たちの大半が、見るも無残な姿で惨殺されたのだ。
特に酷かったのが宰相のギース。地下牢で裸にされて縛られ、鼠や蟲に喰われながらゆっくりと殺されたらしい。
王国は騒然となり、地方からも諸侯らが集められ、今後の対応を協議した。

王族は全滅して残るは行方知れずのシビル王女のみ。
諸侯らは手分けして王女の行方を探した。
そして人々が諦めかけた1024年の秋、その王女が王宮に忽然と現れたのだ。
強烈な威圧感で諸侯を睥睨するその姿に気弱だった少女の面影は無く、
シビルの教師だったロラン伯爵は我が目を疑った。

シビル王女は17歳にしてスフィアの女王となり強圧的な政治を行うようになる。
(従兄弟の)ルキウス王と同盟を結び、国境を閉ざし、強力な魔道軍を組織し、
そして・・




アトルは神殿に来て4年になる。

最初の頃はなれない生活で不安もあったし、母親から離れてさびしくもあったが、それはほんの数ヶ月のことだった。
教母のネイリさまは、それまで思っていたイメージとはまったく違った、
気さくで暖かくて、時には冗談を言う、優しいねえさまという感じ。
共に暮らす巫女やシスターたちとも、皆同じ年頃で、すぐに仲良くなれた。

中でもアリシャは一番のともだち。
まだなれなくて、さびしくて一人泣いていたとき、アリシャが隣にきて、手を握ってくれた。
「わたしも2月にきたばかりなの、さびしいから、おともだちになってね」そういってくれて
すぐに仲良くなった。歳はひとつ下だけど、とてもしっかりしてて、ドジな私を気遣ってくれる。

ラーナ(母)の大神殿は、中央にとても広い庭園があって、その真ん中に、私たちのいる「聖環の塔」がある。
神殿の三階から空中回廊で結ばれていて、どの建物より高く美しい。
塔の中央には魔法の結界があって、教母さまと私たちの世話をしてくれるシスター以外は、巫女しか入れないそうだ。
結界をくぐると塔の最上部にあるフロアまで瞬間的に移動する。そのフロアの中心にネイリ様の「祈りの間」があり、
それを取り囲むようにして、少し小さめの部屋がリング状に7つ繋がってる。

最初見たとき、室内が丸いことにすごく驚いた、でも、室内だけじゃなかったの。
バルコニーも丸く突き出てるし、お風呂も、家具も、円を基調にしてデザインされてる。
建物全てがリングを象ってる理由は、ネイリ様が教えてくれた。
リングはウエスタ神の力を得る聖なる印(しるし)、マグルストーンの封印に不可欠なものらしい。

そういえば私の足にも‥ウエスタさまの聖なる環が付けられている。
儀式があると聞かされて、最初はとても怖かった。
ネイリさまの祈りの間の中央に、美しい海のような色をした祭壇があって、
「目を閉じて、ここに横になりなさい」と言われて、恐ろしかった。

でも、横になって目を閉じると、白い光に包まれる気配がして、
たくさんの、なにか、が降りてくるような、不思議な感覚に襲われた
左のふととも辺りが瞬間、痛くなって、思わず声を漏らしたら、
「大丈夫だから」と、ネイリ様の優しい声が。
そのあとは、とても良い気持ちになって、そのまま眠って‥
気が付くと、ネイリさまが詩をうたってらした。
それはお母様の子守唄のように、暖かくて心地よくて、
私は満たされた気持ちでいっぱいになって、
再び、深いねむりのなかに、落ちていった

そして私は、闇の石を封印する、星の巫女様になりました(てへ
とても大変なお仕事だけど、仲良しのお友達たちと一緒に楽しくやってまーす
(薄い本用w)
--
ウエスタの巫女(聖環の少女)につてい

【昇聖/離聖】
昇聖とは民間の少女が神に召されてウエスタ神殿に上がることを言い、離聖とは勤めを終えて民間に戻ることを言う。
これは「巫女」に限った言い方で、他の神官は自らの意思により「誓願」し「下俗」する。
巫女はウダガルの末裔である7~15歳の少女から教母ネイリが選択する(選択基準は不明だがウエスタの神託と言われている)
この世界では16歳が成人として認められる年齢、巫女の力は若いほど強く歳とともに衰える(婚姻すれば消失)
ゲームでは明らかにしないが、この7歳というのは初潮を迎えた女性という意味であり、実際は年齢で決まるものではない。
[これはローマ時代の史実に基づいている]

【昇聖の儀式】
先のメモではぼかしたが、巫女の儀式は「水」を以って行われる。
古代の宗教儀式を模したもので、これはキリスト教(聖水wiki参照)、仏教(沐浴)などの儀式で今なお広く行われている。
1)祈りの間の中央の祭壇に青い水晶で作られた半円球の水槽がある(のぼり会談は7段)
2)巫女は全裸になり水の中に身を横たえる
3)教母が祈りをささげると尖塔上部の天窓(ダイヤモンドのような硬質の青いガラス(アマタイル)でできている)を通して
天空からエトス(神の恩寵=キリスト教ではエヴァンゲリオン)が舞い降りる。
4)エトスは水を介して巫女の身体に流れ込み、同時に、祭壇の周囲にある7本のアマタイルの柱の中の、守護者がいない
聖環(マグルストーン(魔石)、あるいはエメラストーン(聖石)が埋め込まれた魔法の足環)が、巫女の足(大腿部の高い位置)に
瞬間移動し、装着される。
5)教母はさらに祈り続け(これは巫女には子守唄のように聞こえるらしい)、およそ6時間ほどで、儀式は終了する。
6)離聖の方は簡単で、18歳になるか、婚姻するか、死ぬか、で自動的に聖環は失われ、祈りの間のアマタイル柱に戻る。
7)聖環が戻ると教母は次なる候補者の選定に入る。マグルストーンはその間浄化がとまり、エメラストーンは力を失ってゆく。
*通常の場合(つまり巫女が17歳を越えると)、次の候補者が決定され、両親にその旨伝達される。
家族の昇聖は大変名誉なことであり(拒むことができないわけではないが)通常は喜んで受け入れる(国家の名誉となる)
ニーナもアリシャも、この決まりによって、事前に巫女となることがわかっていた。

[ラーナ神殿/巫女たちの生活]
巫女たちの日常は、現実の修道女のような暗いものではなく、良家の子女が入る全寮制の名門女学院をイメージしてもらえばよい。

7:00 起床
7:30-8:30 朝礼。といってもネイリを中心に車座になって話を聞くだけ。
英雄の話や神話の話などを、少女たちにもわかるように、優しく、楽しく、話してくれる。巫女たちはこの時間が大好きだ
8:30-9:30 朝食
10:00-11:00 短い休憩を挟んで「祈りの時間」が始まる。いわゆる「お勤め」。祈りの間でネイリと一緒に祈り続ける。
11:00-13:00 休憩の後、正午から昼食
13:00-16:00 自由時間。聖環の塔から出て、太陽の下で自由に遊ぶ
16:00-19:00 勉強。神殿の司祭から俗世で必要なことを学ぶ。読み書きや礼儀作法や一般常識や、望めば高等教育も受けられる。
19:00-21:00 夕食。神殿のシスターやブラザーらとともに、ゆったりと食事を取る。
21:00-23:00 夕食が終わると教母とともに塔に戻り、外出はできないが自由時間となる。23時消灯。

今思い出しましたがジャンヌダルクもそうですね。これは史実として記録に残っていますが、彼女が神の啓示を受けて
フランスの王太子の下を訪れたときも、まず最初に調べられたのは、「処女であるか否か」ということでした。
文明が発達した現代では考えられない「人権無視」ですが、この時代(わずか500年ほど前ですが)、
神から愛されているかどうかは、聖職者や統治者だけでなく、全ての人々にとって最も重視すべき問題でした。
「神が人の上にあった時代」とは、戦乱相次ぐ「暗黒の時代」でもありました。
何かにすがらなければ生きてゆけない人々にとって、神は現実に存在し、非合理であるかどうかなどは、考える暇もなかったのでしょう(余談)

誤解があるといけないので補足しますが、今回のゲームでキリスト教的な宗教観は一切ありません。
この作品は若年向けのヒロイックファンタジーであり、史実はあくまくで「参考」です。
史実には暗いものが多く残虐な部分も多い。性的な描写(略奪・暴行など)にしてもストレートに描くことはできない。
(とはいえ、世界観に直結する部分では、たとえばBSイゼルナ加入時のような、ぼかした表現はあると思いますが)

ではなぜ史実との絡みを説明するのかというと、
剣と魔法の戦記ファンタジーは、(小説・アニメなどの作品も含め)、現実の神話・伝承・歴史を元に構築したものであり、
史実を知らないと、実にすっぺらいものになる。
指輪物語のトールキン教授は言うまでもなく、ガンダムと富野さんや、アルスラーンの田中さんや十二国記の小野さんらも、
実に良く歴史を研究されているし、そうだからこそ、長く愛される作品が書けたのでしょう。

ヴェスタリア年代記(7つの聖環)は、アングロサクソン(7王国)年代記を下敷きに、ローマが世界帝国であった時代の西欧世界をモデルとし、
ローマ神話やギリシャ神話などの要素を借り入れ、複雑で簡単な(笑)、歴史物語を目指しています。
エピソードは実際の歴史から借りたものが多いですが、それをつなげてかき回し、ドロドロしたもの、爽快なもの、ラノベ風なもの、
少女漫画風なものも取り入れて、MAP攻略に飽きが来ないよう、目下構想を続けています。

商業作品が嫌なのは、ネツトで情報がすぐに拡散し、せっかく考えた仕掛けや物語が、意味を成さなくなってしまうこと。
その点、同人作品なら2ちゃんにスレがたつこともないし、昔のゲームのようにじっくりと攻略が楽しめるでしよう。
プレイヤが、最後までハラハラドキドキしてくれる、そんな作品ができれば、良いですね!(余談)

【ノルデン部族連合王国】
ヴェスタリア北東部(ノルデン地方)に位置する先住民の連合国家。
この地方は高い山脈が連なり、冬になれば一帯が豪雪に見舞われる。
山間には小さな部落が点在し、住民たちは主に酪農(放牧)によって細々と生活している(スイスのようなイメージ)
ゆえにこれといった産業もない。、唯一「傭兵家業」が国家経済を支えているという、ヴェスタリアでも稀有な国である。

ラウロス山の南東あたりには、古来より「飛竜」が生息しており、ノルデン人はこれを調教して
騎獣となし、戦いに用いることで圧倒的な力を発揮する。
竜騎士一騎で百人隊を全滅させることもあり、他国からは、高額な傭兵料を支払ってでも雇う価値があると見られている。

ノルデンには7つの独立した部族があり、それぞれが300から600騎の竜騎士を要している。
中でも有力なのは現国王を輩出しているマゼル族と、これに敵対するバイジャン族。

マゼルの族長(王)には、エダルという18歳になる孫がおり、王は自分の後をエダルに継がせたいと考えている。
そのため第三勢力の部族からミンカという14歳になる娘を嫁に迎えエダルには有無を言わさず婚礼の準備を進めた
二人は幼馴染であるしミンカはエダルを慕っている。
エダルの竜騎士としての能力は全部族中でもトップを争うほどで、信望もあり、結婚すれば次期国王として推戴されるのは間違いない。

ところが、である。
結婚式の、その当日、エダルは花嫁の前から姿を消した。半年たっても戻ってこない。
年老いた国王は、他の部族を掌握する力を失い、ヤザンの若き族長ジグマの力が日に日に強まっている。
ジグマはミンカを妻にすれば王位は確実になるし、もともと好意を持っていた少女でもあるので、事あるたびに言い寄っている。
しかしミンカは「自分はエダルの妻だから」と拒絶するばかり。

エダルは祖父の意のままになるのが嫌だった。
ミンカは嫌いではないが結婚などまだ早いし、無理やり押し付けられるのは我慢できない。
しばらくは自由でいたいし、王になるなんて真っ平だ。

そういう気持ちから、子供の頃から相棒であった飛竜に飛び乗り祖国を後にした。
半年の間、島内各地を放浪し、傭兵として糧を得ながら自由な旅を楽しんでいる

その頃、祖国ノルデンでは、しつこく言い寄る男を恐れて、一人の少女が旅に出た。
やがて二人は、数奇な運命に導かれて、再会を果たすのだが‥
(エダルは前半においてはプレイヤーの反感を買うだろう、そういう[無責任な]人物像形にする予定)
--

【ゼクスリアス】

ゼクスリアスには忘れられない人がいる。
10年ほど前、15歳でソルヴィアの帝都セルロンに留学したゼクスは、その地で一人の女性とめぐり合った。
町外れの森で盗賊団に襲われて重症を負い、生死のふちをさまよっていたゼクスを、数日にもわたり介護してくれた、
優しく、物静かで、神秘的な雰囲気を持つ女性である。

年齢は10歳近くも上であったろうか、その美しさは美の女神ハイネに見紛うほど、ゼクスはあっというまに恋に落ちた。
傷の痛みも忘れて幸福な時間を過ごし、あれほど重症だった傷も驚くほど早く癒えた。

そして別れの時が来た。未練を残すゼクスは女性から「この森は危険なのでもう二度と来てはいけない」と言われたが
どうしても忘れられない。一週間の後、吸い寄せられるようにして再び館を訪れた。

だが館には彼女の姿はなく、一人の老いた庭師が佇むのみ。
ゼクスは庭園に分け入り、老人に彼女の所在を問うた。

老人は下卑た目つきでゼクスを見上げると
「それはわからんよ、ふらっと来て、ふらっと立ち去りなさる。この館は帝都の貴族様の所有じゃからの、
わしは、ホレ、これじゃないかと思うとる‥」と小指を立て、クククと笑った。

ゼクスの不快そうな顔を見ると老人は得意顔に、
「あの女は魔女なんじゃよ。あの美貌で男を虜にすると、この辺りじゃもっぱらの噂じゃ
あんたも犠牲者の一人みたいじゃが、喰われんように気をつけなされや、ふぉふぉふぉ‥」と

ゼクスは老人の胸倉をつかみ、悲鳴を上げる間も無く貴族の名を問いただすと、帝都に駆け戻った。
貴族の館を訪問し、何度も追い返されながら、一月後にようやく面会が適い、女性の所在を問うたのである。
貴族は誠実そうな男だった。

「そうか‥ヴェニスさまにな‥
まあ判らんでもないが諦めることだ。
彼女は紅玉の女神、我らとは住む世界が違うのだよ」

後は何を聞いても答えない。ゼクスもなぜか、それ以上は問えなかった。心の中では判っていたのかもしれない。
しかし、その面影は消えることなく、十年たった今も、ゼクスの心の中に確実に存在している。

そして1024年の春、黒森の戦いが起きた。
敗戦の中、炎に焼かれて重度のやけどを負い、死線をさまようゼクスの前に、彼女は忽然と現れた。
十年前と何一つ代わらない、出会ったときの若く美しい姿のまま・・・
彼を抱擁し「・・・あのときの‥」と呟いた。

ゼクスの意識はそこで途切れた。
彼のエトス(魂)は身体を離れ、女性の口に、吸い込まれたように、見えた

女性は帝国の将兵らに「紅玉の魔女」と呼ばれ、恐れられている、皇帝の側近の一人。
名を、ヴェニスという。
--

「時代考証」の話
大昔の話ですが、某ゲームで「ドンパチは迷惑だ」みたいなセリフを書いたことがあり、
プレイヤから「銃器のない時代にドンパチはおかしい」という指摘を受けて大変恥ずかしい思いをしました。
TVドラマや映画を見ると必ず「時代考証」を担当するスタッフがいることは皆さんもご存知だと思いますが、
過去の時代を舞台にして創作をする場合は避けては通れない重要なことです。
子供や若い年代を対象とする作品であったしても、「間違い」を教えることは大変恥ずかしいですし、
詳しい者からすればそれが例えファンタジーであったとしても、幼稚でアホくさく思えてしまいます。
たとえば中世を舞台にした作品で「肥料を買う」とした場合、それだけで現実感が遠のきます。
現代の肥料は工場で生産される「化学加工品」だから売買されるのであって、
19世紀までは肥料といえば人糞、獣糞、腐った植物しかなく、それをわざわざ買うような農民は存在しません。


また敬語の使い方や、言葉の持つ意味も、過去の時代を扱う場合には大変重要です。
山賊のボスが指揮(官)でないことは前にも言いましたが、臣下が君主に対して使う言葉にしても、
その一つ一つが、双方の関係性を示す重要なキーワードになります。
これは私自身も大変苦労するし、間違うことも多いのですが、作品として世に送り出す以上は留意すべき重要事項だと考えています。
テキストをアシスト、チェックする方は、そういった点に注意して制作協力をお願いします。

中世の封建体制において地位を表す位階の名称は、日本では中国の爵位を流用しているのですが(日本で用いられるようになったのは明治以降)、
簡単に言うと
皇帝>王>大公>公爵>侯爵>伯爵>子爵>男爵
ということになります。
西欧の中世で例えるなら
神聖ローマ帝国は皇帝、フランスは王、サヴォイア公国(北イタリア)は公爵で、それぞれが自立した国家です。
公国は南欧を中心に無数にあって(一つの都市が一つの公国)、戦国自体の日本の大名と同じです(戦国大名=公国と考えて差し支えありません)
そういった爵位を誰が与えるのかというと、皇帝や王なわけですが、代々受け継がれている爵位は王であってもそう簡単に奪えません。
日本の場合であれば「薩摩守(=鹿児島県知事)」「薩摩介(=鹿児島県副知事)」とった官位が西欧の爵位に相当しますが、
これももともとは朝廷が叙任していたものが(天皇の代理としてその地方を治める)、いつのまにか有名無実になって、
忠臣蔵の吉良上野介みたいに単なる「飾り」となってしまったわけです。
ヴェスタリアも神聖ローマ時代の封建制度を基準に世界を構築しています。
7つの大国に国王(総督)。ウエスタ神殿国に教母(=バチカン市国の教皇)、それぞれの王国に封建領主=公爵や伯爵(族長もこれに相当)
公子と言う言葉には二つの意味が合って、一つは広く貴族の子息をさす場合、もう一つは公爵家の息子です。(公女も同じ)
英語では公子=プリンス、公女プリンセスとなり、プリンセスセーラが日本では「小公女セーラ」となるわけです。
神聖ローマの有名な将軍、プリンツ・オイゲン(TSオイゲンの元ネタ)も日本でいうならオイゲン公子ですね。
艦これネタではありません(笑)
--
(追記)
上で某大型掲示板の事に触れていますが、現在はそう思ってません。ツイも含めうまく使って頂いてると思います。
尚、2部を作る際の足枷になりますから資料公開はココまでにします。(2部を作ると決めたわけではありません)
2部が簡単に作れない理由は
・膨大な時間と体力が必要
・1部はお遊びとして楽しかったが2部制作は(同じ作業の繰り返しなので)飽きる可能性
・現スタッフにこれ以上の無償奉仕は頼み辛い、新たに人を集めるのは面倒
辺りでしょうか。たくさんの方から要望を頂いているので何とかしたい気持ちはありますが、
今以上のモノを作るとなればやはりコストがかかります。だけど私はカネを絡めたくない。難しいのです笑


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[3 楼] | Posted:2017-06-05 08:03| 顶端
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構想メモからソリスの設定(製作開始時のもの)です
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ソリス王国は以前添付したマップでも明らかなように6つの州から成っています

(マラヤ:35)
4章の舞台となったマラヤ(地図の35番)は王弟ジスカールの領地で代々ソリス王家の直轄地でした。
マラヤを中心として多くの村落があり、他の国の公国に匹敵します。ジスカールはマラヤ公爵でもあるわけですね。
関連人物:ジスカール公爵、シルティン王子、アイネリア(ジスカールの愛妾)

(ナイマン:32)
マラヤの西方にあるのがナイマン部族の領地。周辺の小部族を従える大部族でソリス王家とは長らく友好関係にありましたが、帝国の侵攻とそれに続くオルダムの反乱で、王国に味方する勢力(族長)とオルダム側に立つ勢力とで対立が起こり、親オルダム派のギネマン(族長の従兄弟)が族長を殺してナイマン部族を掌握。オルダムと同盟して王都に攻め上がりました。ナイマンはホエルンの故郷ですが今もジスカールのマラヤと敵対しています。
関連人物:ギネマン族長、ホエルン公女(姫)、ストイラ(長老)、エルヴァ(騎士:ホエルンの従兄弟)

(シフト:36)
ナイマンの南方に位置するのがシフト族。この部族も強欲で荒っぽい部族で、タムティールの甘言に乗せられて当初から反乱に加担。ソリス王城陥落時に最も悪事(略奪、殺戮、強姦など)を働いた凶悪な部族です。
関連人物:クサン族長、ケマル(クサンの弟)、マーヤ(ケマルの娘)

(ハルギット:35)
ソリスの最南端に位置するハルギット族は遠方のため王権も届きくく、15年ほど前に自立して王国を自称しています。
国王はなかなかの名君で、ソリス王国や他の部族が争いを繰り返す中でも中立を守り続け、内政に力を尽くしてを牧畜と農業を発展させソリスで最も豊かな地方に育て上げました。
現在も中立を守り続け、ジスカール?タムティールともに同盟を求めていますがのらりくらりと拒否しています。
関連人物:カーデム国王、騎士ヘムル、リティア王女、タリス(下僕)、デューン

(ソリス:34)
ナイマンの北方、スフィア街道に通じる要地にソリスの王都があります。現在はオルダムに支配されていますが
ソリスで最も強固かつ豪華絢爛な城塞都市が存在します。
東はスフィア王国のレーネ、北はオルダム、南はナイマン、そして東へ行けばイーリ砂漠を経由してメレダのエデッサに通じるソリスの中心です。

(オルダム:33)
王都の北、ノンデン王国と接する森林地帯にオルダム部族の領地があります。
ヴェスタリアで最大の淡水湖ナーマと豊かな森林資源で古くからソリスに次ぐ勢力を有してきましたが
地域内に多数存在する小部族は互いに争い、統一されることはなく(ソリス王家の策謀でもある)、
ソリスの支配下に甘んじてきたが、王家がハルギットとの戦争に疲弊した20年前に、タムティールという戦士が
地域の部族を纏めてオルダム部族国を成立させた。その後は無能なソリス国王をうまく懐柔して力を蓄え
昨年の帝国侵攻でソリス軍が遠征しているさなかに反旗を翻して王都に攻め込み国王を殺害、
ソリスの滅亡とオルダム王国の成立を宣言しました(教母ネイリの承認はありません)
関連人物:テムティール王、騎士ジャムラン、ネーラ王女、??

[4 楼] | Posted:2017-06-05 08:03| 顶端
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