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火花天龙剑 -> 火炎之纹章 -> [剧情投票第二话]苦命的连理,矢志的爱人。(投票选项11月26日第二次更新)
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雷文·菲鲁赛迪

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艾雷布的圣骑士(II)游戏王国的浪人(I)朱红之钻(I)图书馆の旅人(I)
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恩,算是吧……

三个女人,一个他喜欢的,两个喜欢他的。(玛尼亚对雷文应该也印象不坏的样子,如果雷文向她求婚大抵不会拒绝)

庄子与惠子游于濠梁之上,庄子曰:条鱼出游从容,是鱼之乐也,惠子曰:子非鱼,安知鱼之乐?庄子曰:子非我,安知我不知鱼之乐?惠子曰:我非子,固不知子矣,子固非鱼也,子之不知鱼之乐,全矣。庄子曰:请循其本,子曰汝安知鱼乐云者,既已知吾知之而问我,我知之濠上也。
[20 楼] | Posted:2005-11-22 12:32| 顶端
Ant

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那雷文还那么`````(不知道该如何形容ing)
[21 楼] | Posted:2005-11-22 12:53| 顶端
雷文·菲鲁赛迪

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艾雷布的圣骑士(II)游戏王国的浪人(I)朱红之钻(I)图书馆の旅人(I)
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Re:[剧情投票第二话]苦命的情感,矢志的爱人。(

人么,都是这样,一半是天使,一半是魔鬼。

就某种意义上说,雷文根本就是无情无义的木头。


庄子与惠子游于濠梁之上,庄子曰:条鱼出游从容,是鱼之乐也,惠子曰:子非鱼,安知鱼之乐?庄子曰:子非我,安知我不知鱼之乐?惠子曰:我非子,固不知子矣,子固非鱼也,子之不知鱼之乐,全矣。庄子曰:请循其本,子曰汝安知鱼乐云者,既已知吾知之而问我,我知之濠上也。
[22 楼] | Posted:2005-11-22 14:37| 顶端
Malas

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游戏王国的浪人(I)艾雷布的骑士(I)海蓝之钻(II)图书馆の旅人(I)
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雷文X菲莉

没啥原因好讲的了。




  身長約70センチの機械人形、『魔導巧殻』と呼ばれる一体。北領の元帥ガルムスをマスターとして仰ぎ、無条件の親愛を抱きながらも軍人らしく理性的に接する。
 ディル=リフィーナに存在する四つの月の内、『赤の月』を司る月女神ベルーラの力を模している。

个人BLOG:http://blog.sina.com.cn/oukanagisa
[23 楼] | Posted:2005-11-22 16:25| 顶端
大天使

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选了乔安和艾斯琳 沙漠那一幕实在让人感动
[24 楼] | Posted:2005-11-22 22:31| 顶端
sd3369091



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投了艾拉&霍林,雷文&菲莉,克劳德&西尔维.............
艾拉:「霍林,终于到最后了。」
霍林:「嗯...」
艾拉:「在最后有一件事想问你,可以吗?」
霍林:「嗯?什么事?」
艾拉:「霍林为什么要保护我?有什么原因吗?」
霍林:「我从小时候起就认识你了,保护你就是我的一切。」
艾拉:「咦...!?霍林...你难道是...」
霍林:「我是索法拉的领主之子,也是被一位美丽少女夺走心的愚蠢男人...」
我最喜欢的恋人对话...........

萝娜:「够了、雷文。你必须以风之圣战士末裔的身份看清这个世界,并将世界引导到正确的方向上不可。现在正是将圣风的魔道书、佛鲁赛提交给你的时候了。来,雷文,收下吧。」
雷文:「这是...我王家代代相传的佛鲁赛提...啊啊、这力量...这温暖......」
萝娜:「雷文,别忘了,风之圣战士是如风般平稳的流动,将世界导向温暖方向的人,决不是以战斗为使命的喔。」
雷文:「是、我明白。那也是我最期望的生活方式。」
萝娜:「是啊,也许你的确是风之子吧。雷文...你可以走了,保重...不可以乱来喔...」
相对于其他十一位圣战士的销声匿迹,风之圣战士菲鲁塞迪仍然以人的形态活跃于世上,雷文以风之子的形式存在,将世界导向正途,或许这就是圣风之血的诅咒吧,他只能抛下妻子儿女四处飘泊......风一样自由的男子,病弱中思念丈夫的王妃,很动人啊.............

克罗德:「是吗...你的双亲呢?」
西尔维娅:「我是个孤儿,在小时候就被人收养并训我跳舞喔。不过,那家伙是个很过份的家伙,一有什么事就拿鞭子抽人,我讨厌到受不了就在一年前逃了出来。」
克罗德:「是吗...的确是很过份的事呢。因为我的妹妹如果活着的话大概也是你这样的年纪,所以无法当做是别人的事。」
西尔维娅:「神父大人有妹妹?」
克罗德:「是的,还是个孩子时就被掳走了,虽然一直在找但到现在也没找到...」
西尔维娅:「~嗯...是神父大人妹妹的话就是公女了啊...是跟我这种人完全不同的有气质美女吧...」
克罗德:「不,你是个美女,而且也有气质,我明白的。」
西尔维娅:「呃...真的吗...神父大人?」
克罗德:「是的,我不会骗人。」
西尔维娅:「好高兴...因为第一次有人这样说我...总觉得有点不可思议的感觉...咦、眼泪掉出来了...我、怎么了呢......」
看起来正直却甜言蜜语的神父,历尽沧桑而依然纯真的舞者,再加上那暧昧的圣杖旁系血统......禁断啊禁断.......

[25 楼] | Posted:2005-11-22 22:55| 顶端
冬日旋风



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爱斯琳和乔安:命运之扉那话想到就觉得郁闷
阿瑟尔和迪尔蒂:也没啥好多讲的,的确是满惨的一对
雷文和非莉:这个比较想不通.雷文怎么会没事去单挑老曼.就算单挑,拿着圣风应该绝对不会输才是,老曼我是用塞缇加圣风搞定的,而出来就是上级职业的塞缇能力还没有我一手培养起来的雷文强的样子.但是为什么雷文就会败给老曼,想不通啊想不通.至于菲莉,如果她知道她丈夫已经不是以前的雷文时会有什么想法.(难道她就没有怀疑过雷文被龙附身吗?性格相差太大了)
反正系谱的上一代没几对是看的人不郁闷的.能投第4对就投给辛老大了




圣风家Bard的儿子不是Bard,泪流满面
[26 楼] | Posted:2005-11-23 11:49| 顶端
游迹

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艾雷布的骑士(I)
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选了2。。。总觉得其中渗透着命运的无奈。。。
[27 楼] | Posted:2005-11-23 13:00| 顶端
停滞


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繰り返し、いつまでも


 「まだなのか・・・・・遅すぎる・・・・・・・もう半時以上ではないか。」

 ここはレンスター王国王城。その別棟の奥まった部屋の廊下をこの国の王子であるキュアンがいらいらした様子で歩いていた。時折かきむしるせいで、普段はきっちりと整えられている茶の髪はぼさぼさとなり、眉間には皺が刻まれている。

 「キュアン様、少し落ち着かれた方が・・・・・」

 軽食を運んできた青い髪の少年が声をかける。
 
 「これが落ち着いていられるか!」

 ぎっと少年・・・・かれの従者である十歳の少年を睨んでしまったキュアンは慌てて表情を和らげた。

 「すまない。フィンにあたっても仕方のないことだな。・・・・・・しかし、どうにも落ち着ける気がしない。」

 フィンは軽食ののった銀のトレイを掲げたまま背の高い主人を見上げた。

 「少しお召し上がりになった方がよろしいです。・・・・・・初産のときは時間がかかるものだと亡くなった母が申しておりました。そして、こういうときには男は待っているだけしかできないのだ、とも。お産を終えられたエスリン様が今のキュアン様の焦燥されてやつれた顔をご覧になられたら、『フィン、あなた、何をしていたの。あなたはキュアンの従者でしょう?』と叱られてしまいます。」

 キュアンは素直に軽食を摘まみ、だいぶ冷えてしまってはいたが、一口茶を飲んで喉を潤した。本来フィンのような従者がこういった場にいるのはそぐわないことではあるが、彼ならば昨夜以来何も口にしていない王子に食べさせることができるのではないかと送り込んだ大臣たちの思惑は見事に当たったようである。フィンはトレイを扉の脇の小テーブルに置いた。

 「・・・・・そしておかけになっていた方が・・・・そう右往左往なさっていては、靴底が磨り減ってしまいそうです。」

 「右往左往・・・・?そんなにうろうろした覚えはないのだが。」

 「・・・・・失礼と思いつつも先程から数えさせていただきましたが、既に廊下を30往復以上となっております。」

 キュアンは笑った。と、そのとき、元気のよい赤ん坊の泣き声が聞こえてきた。キュアンも、フィンも目を見開く。程なくして一人のシスターが廊下に走り出て来た。

 「おめでとうございます!元気な王女様でいらっしゃいます!奥方様もご無事であらせられます!」

 一瞬固まったキュアンは次の瞬間自分の隣に居たフィンを高々と抱え上げて歓声を上げた。突然のことに驚くフィンも主人の満面の笑顔に自分も破顔する。フィンを降ろしたキュアンはシスターに聞いた。

 「すぐに会えるか?」

 笑顔で頷くシスターの顔を見た途端、キュアンは扉の中に駆け込んでいた。そして慌てて引き返すとフィンの手をぐっと握る。

 「お前も来い!」

 「え?あ?は?」

 意味のない叫びをあげてフィンはひっぱりこまれた。廊下で見守っていた大臣たちは苦笑する。しかし今日は目出度い日なのだ。従者を皇太子妃の産室に連れていくのは身分違いだと王子に小言をいったとしても耳を素通りするだけだろう。

 「あ、あの、陛下も、王妃様もまだいらっしゃっていないのに、私などがエスリン様やお子様にお会いするなんて・・・・それはいけないことです。」

 控えの間で手をもぎ放したフィンは少し寂しそうに言った。

 「父上も母上も今頃はバーハラでの会合に出ている頃だ。待ってはいられないだろう。・・・・・それに・・・・・エスリンはきっとフィンに会いたいと思っているぞ。これは命令だ。ほら、来い。」

 再び腕を掴まれて引きずられるようにして部屋に入ったフィンを迎えたのは、キュアンの妻であるエスリンの幸せに溢れた輝くような笑顔だった。彼女は初め、キュアンに向かって蕩けるような微笑をみせ、彼の後ろにフィンを見つけ、小さく頷いた。フィンはしゃちほこばっておめでとうの挨拶をし、キュアンは汗で額にはりついた妻の髪を優しくなでつけるとそっとくちづけをした。

 「大変だったね。・・・・・・」

 「いいえ、だいぶ長い間待たせてしまってごめんなさい。」

 再びキス。

 普段からこの二人のこういった様子には慣れているフィンも頬を赤くしてちら、と斜めに視線を逃がした。

 「王子様、エスリン様・・・・・お子様ですよ。」

 白い柔らかな絹のおくるみに包まれた赤ん坊をシスターが抱いてきてそっとエスリンに渡した。エスリンはもうすっかりと母親の顔で、我が子を抱いて揺らした。
そして男二人が不思議そうに眺めているのに気づいた。

 「キュアン・・・・・・ほら・・・・・・抱いてあげて・・・」

 そう言われたキュアンは、大きな手で、しかしおっかなびっくりぎくしゃくと我が子を抱えた。まだ目は開いていないが愛くるしい顔をじっと覗き込む。

 「・・・・・・俺の子なのか・・・・・」

 エスリンは少しむっとしてみせる。

 「まあっ!あなたの子でなかったら誰の子だというのです!」

 「あ、な、何をいう。そういうつもりで言ったのじゃない!」

 そして二人は見詰め合ってからくすくすと笑った。

 「髪の色はあなた似ね。」

 「顔の形は君に似ている。・・・・・・君に似て可愛くて綺麗な子になるぞ。」

 「あなたに似て誠実で元気な子になるわ。あら、キュアン、気をつけて!」

 娘を取り落としそうになったキュアンを助け、おくるみが少しほどけているのに気づいたフィンは直そうとして首を傾げた。

 「キュアン様、エスリン様、王女様の胸のところに小さな痣が・・・・・」

 娘の肌を見た夫婦ははっとした。そこにはキュアンがもっているものと同じ形の痣があった。聖なる武具を操る資格を持った人間に現れるという聖痕。このレンスターに伝わる武具は地槍ゲイボルグという武器であった。聖なる武具は強大な力をヒトにもたらすと共に、それを所持する人間の運命を大きく左右する・・・・二人は自分たちの子供がゲイボルグを受け継ぐことになると覚悟はしていたが、王子ではなく王女に聖痕が現れてしまったことは受け入れ難かった。南にトラキア王国という傭兵国家が隣接するこの争いの種が絶えない国で聖なる武器を持つということは大きすぎる責任を持つことと同じであったから。

 キュアンから娘を受け取っておくるみを直したエスリンはフィンを呼んで手を開かせるとその上に赤ん坊の小さな手を載せた。

 「フィン、あなたはこの子に4番目に触れた人間よ。最初がシスター、その次に私、そしてキュアン、・・・次があなた。仲良くしてあげてね。これからずっと。」

 「は、は、はいっ!」

 自分の憧れでもあるエスリンにそう言われ、フィンは元気良く返事を返した。






 時は矢の様に流れた。キュアンは式典で身に着けていた衣装を外し、大きくのびをした。

 「儀礼も必要なことだとはわかってはいるが、どうにも堅苦しいのは性に合わない。」

 夫が脱いだ上着を衣装掛けにかけたエスリンは笑う。

 「あなた、一度私が今つけているコルセットを身につけたら、一生式典用の上着を着ている方がましだって思うはずよ。」

 「ああ、確かに女性は大変だな。・・・・・君はコルセットなどしなくても十分に腰が細いと思うんだが。・・・・・・・ダンスのときにもコルセットが無い方が柔らかくていい。」

 そう言って腰をひきよせてきた夫の胸にエスリンは甘えるように頬をつけた。

 「ところで、アルテナは?」

 「フィンが相手をしていてくれるはずです。今日も快くあの子の相手を引き受けてくれました。アルテナもそれまでむずがっていたのに、フィンが遊んでくれると知ったら途端ににこにことして。フィンはあの子のお気に入りですから。」

 「・・・・・・・・早朝には槍の稽古、そしてたまの休みだというのに子供の相手・・・・か。・・・・・ところで、騎士養成所の教官から聞いたのだが、フィンはあまり周囲になじんでいないようだな。」

 「そうね。・・・・・・フィンは真面目だから、あの年頃にはよく居るふざけるようなことをする貴族の子弟たちとはきっと交わろうとはしないのでしょう。それは悪いことではないのだけれど、四角四面すぎるのは考え物ね。でもね、キュアン、フィンには少ないけれど親しいお友達がいますわ。」

 それは誰か、と問いかけるような表情の夫にエスリンは話す。

 「同じ騎士見習いのグレイド。そしてドリアス卿の娘のセルフィナ。」

 キュアンは微笑んだ。

 「グレイドか。あの子のことは以前から良く知っている。良き友を得てくれたものだ。そしてセルフィナを味方につけたのなら1千万騎の兵を得たに等しい。・・・・・・どうだろう。まだまだ何年も先の話になるが、あの少女ならばフィンの嫁によいと思わないか。」

 エスリンは声を立てて笑った。

 「・・・・実は私もそう思って、直接フィンに尋ねてみました。でもそうしたら、あの子は鹿爪らしい顔をして、声をおとして私にこういったのよ。『エスリン様、これは内密なのですが、グレイドがセルフィナ様のことを好いています。私も友としてそれを応援しようと思うのです。』って。」

 と、そのとき、おかあさま~、おとうさま~、と可愛らしい声がしてパタパタと廊下をかけてくる音がした。それよりゆったりとした足音はフィンのものだろう。エスリンが扉を大きく開けて二人を出迎え・・・・現れた二人を見て絶句した。アルテナは彼女の背丈ほどの小さな棒を持ち、得意げにそれをエスリンに差し出していた。そして、その後ろに立っているフィンは髪は乱れ、頬や手の甲に青痣や擦り傷をつくりよれよれになっていた。

 「フィン・・・・!一体何が!誰かに襲われたのか!?」

 「い、いいえ。これは・・・・」

 フィンに事情を説明され、キュアンは呆れ、エスリンは湿した布で丁寧にこの少年の顔を拭いてやった。
 エスリンに『私たちが式典に出ている間、アルテナの相手をしてやって頂戴。』といわれたこの生真面目な従者は全身全霊を込め、小さな王女の相手をした。・・・・・彼は槍の持ち方からその振り方、受け流してからの突きに至るまでを自分を練習台にして伝授したのである。

 「・・・・・・・・・お前、どうして槍の稽古などを?」

 「あ・・・・・エスリン様に『相手をして』と言われたので、てっきり槍術の相手なのだと。・・・・・もしかして違ったのでしょうか。」

 アルテナがにこにこしながら叫んだ。

 「まんなかをもってにぎりこぶし3つぶんまえ!」

 「はい、そうです。それがレンスター流の槍の持ち方ですよ。よく覚えられましたね。」

 「おとーさま。まんなかをもってにぎりこぶし3つぶんまえ!」

 キュアンはアルテナから棒を取り上げ、ふわりと抱き上げた。

 「ああ、そうだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フィン。4歳の女の子と一緒に遊ぶのに何故に槍を選ぶ。・・・・・・いや、叱っているわけではない。私はお前の発想が今一つわからない。それにお前はぼろぼろではないか。」

 フィンは肩を落とした。

 「私は槍くらいしかアルテナ様にお教えすることができませんので。・・・・それにアルテナ様がとても喜んで下さったので調子にのってお教えするうちに・・・すみません。避け切れなかった私が未熟なのです。」

 ・・・・・それは小さい王女に怪我をさせまいとひたすら打たれ役にフィンが徹していたからなのであろうが。
 フィンの顔を拭き終わったエスリンが優しく聞く。

 「朝から今までからずうっと槍の稽古をしていたの?」

 「いいえ。お昼から午後のお茶の時間までは果樹園におりました。ままごとをしたり花を摘んだり・・・・」

 良く見れば、アルテナの首には少しぶかっこうではあるが花輪がかけられていた。この少年の手によるものだろう。

 「・・・・・・あー。フィン、この次に遊ぶときには初めからままごとで構わないからな。・・・・・・アルテナ、ままごとは楽しかったかい?」

 「はい、おとーさま。」

 「アルテナ、ままごとでは何をしたの?お母様に話してくれる?」

 「ええとね、アルテナ、とってもつよいきしになったの。フィンはアルテナのせんせいでね。ぼうをくるくるってやって、やーって。」

 夫婦は顔を見合わせる。

 「あのね、フィン。槍の先生もいいのだけれど、王子様というのでも・・・アルテナは冒険のお話と同じくらい王子様の出てくるお話も好きなのよ。」

 少年は目を大きく見開く。

 「そんな!恐れ多い!」

 「・・・・・・・ならば騎士ということでいいではないのか。」

 「わ、私はまだ騎士見習いの入り口に立っているにすぎません!」

 「あのね、それでね、やーってやってね、そしてまたくるくるってしてね!」

 「あーっ!アルテナ様!マントの裾をひっぱらないで下さい!うわ!」

 転ぶフィン、助け起こすキュアン、笑うアルテナ、アルテナをたしなめるエスリン。
 遠くからこの四人を見たならば、誰もが家族であると思っただろう。キュアンもエスリンも、公式行事で人々の前に立つときよりもその笑顔は数段輝いて見えたし、アルテナは大好きな両親とフィンと一緒で幸せであったし、身分のことを気にする生真面目な騎士見習いにしても、心の内ではこの人々を兄や姉、そして小さな妹とも慕っていたのだから。




 しかし、フィンは決して自分が騎士見習いという枠の中からは出られないということもよく承知していた。

 新年の参賀・・・・・・王宮には国内の領主たちが表敬訪問にやってきて、大掛かりな宴が催される。キュアンやエスリンも贅をこらした衣装に身を包み、侍従たちに傅かれながら大広間へと歩を進めた。エスリンの後ろを行く侍女の手には絹のレエスで縁取られた薄紅の絹のドレスを着たアルテナが抱かれている。

 フィンは槍の教練から宿舎に帰る途中、回廊から辛うじて見える大広間を見上げた。日が落ち、薄暗くなってきて幾百というろうそくが灯され、逆にその明るさを増した大窓を視界に入れ、ため息をつく。

 「・・・・・やはり僕はあそこには行けない。」

 傍らを歩いていた親友のグレイドがくすっと笑う。

 「ああ、まだ行けないさ。・・・・・・正式に叙勲を受け、槍騎士団ランスリッターの一員となるまではね。フィン、修練を積もう。そして一緒に叙勲を受けよう。」

 フィンは同い年の友に向かって首を振った。

 「グレイド、そういう意味ではないんだ。」

 「どういう意味なんだ?」

 「・・・・・・・・僕はキュアン様の従者として、お傍に仕えている。キュアン様も、エスリン様も、それは気さくに・・・・・弟であるかのように接して下さる。そしてお二人のお子様のアルテナ様も、僕を兄であるかのように思ってくれているようだ。」

 「・・・・・・・・それが?」

 「僕も・・・・・・一緒にお茶を頂いてお話をしているととても嬉しい。アルテナ様を肩車してリンゴ園の中を走っていると本当に妹ができたようで楽しい。・・・・・でも僕は家臣だ。いくら厚遇していただいていても従者なんだ。・・・・高位の騎士となればあの部屋に入ることはできるだろう。しかし、それは警備の人間としてだ。同じ場所に立つことはできない。」

 「・・・・・・・お前はそれをわかりすぎるくらいわかっていると思うよ。傍で見ていても、お前は家臣の則を越えることを決してすまいと頑張っているのがわかるからな。・・・・偉いよ、お前は。」

 フィンはまた広間の窓を見上げた。

 「キュアン様は素晴らしいお方だ。僕はもし騎士になれたなら、命を賭してお仕えしようと思っている。・・・・・・その一方で、あの方々と騎士と主君という関係だけになってしまうのを恐れている子供の自分が僕の中に居る・・・・・・恥ずべきことだね。・・・・・グレイドだからこんな弱音も吐けるけれど。」

 グレイドはぽん、とフィンの肩を叩いた。

 「ああ、確かに、教練所の他の奴らが、お堅いお前から今言ったようなことを聞いたらひどく面食らうだろうな。優等生のお前がそんなことをいうなんてな。そして、キュアン様からは怒られるな。エスリン様からも。」

 フィンは肩を落とした。

 「そうだね。キュアン様はそういったことには厳しい方だから。ランスリッターを目指す従者がこんな甘えを抱えていると知られたらお怒りだろうね。」

 グレイドはぽかんと口を開けた。そして笑う。

 「何がおかしい。」

 「いや、近くに居すぎるとわからないこともあるのだな、と思ったのだ。」

 「言ってくれ。気になる。何がおかしいのだ。」

 グレイドはくすくすと笑い続ける。

 「自分で気づけ。この石頭。」


  **********


 結局グレイドは笑った理由を教えてはくれなかった。フィンは自室に戻り、ランプを灯して課題として与えられている歴史書を読んでいたが、鈴の音に顔を上げた。この鈴はキュアンが従者としての自分を呼んでいるという合図だ。身支度を整えて急いで主君の部屋に行き、ノックをする。

 「キュアン様。フィン、参りました。」

 「ああ、開いている。入れ。」

 控えの間に入り、もう一つのドアを開けるとそこは真っ暗だった。カーテンが閉められており月の光も入ってこない。

 「ランプが壊れてしまったのですか?」

 と、入ってきた戸が閉められて本当の闇になった。そして、何かが肩にかけられて・・・・・

 キュアンがランプの傘にかけられていた布を外した。フィンの目の前にはエスリンの笑顔があった。

 「フィン、新年おめでとう。」

 キュアンが次々と灯すランプの明かりに部屋は暖かな色を取り戻す。テーブルにはお茶やパイが並べられている。小さなアルテナがフィンに向かって手を延ばす。

 「フィン、だっこ。」

 小さな王女を抱き上げたフィンは自分の肩にかけられた青いマントに気づいた。

 「あ、このマントは・・・・・?」

 「ええ、私からフィンに新年のプレゼント。ん・・・・少し大きかったかしら。」

 キュアンが床にひきずっているマントの裾を見ながら顎に手をやった。

 「・・・・・・・・・少しどころではないぞ。大いに大きい。まだフィンは15にもなっていないのだぞ。」

 「あら、このくらいから男の子はぐんと背がのびるものでしょう。お兄様だってそうだったわ。一時期、私の方が背が高かったこともあるんですから。・・・・・だからキュアンと同じサイズにして、あちこちつまんでサイズを整えたのだけれど、うーん。これじゃもっと裾上げしても無理かしら。」

 「え!じゃ、これはエスリン様が!?」

 こくこく嬉しそうに頷くエスリンに恐縮して腰を折るフィン。

 「いいのよ。それよりごめんなさいね。あなたに合った大きさのをすぐに作り直しますから。縫い方はわかったからすぐにできるから、少しだけ待っていてね。」」

 「・・・・・それじゃ、この大きいのは私が貰うか。」

 「あなたに青は似合わないわ。それにあなたには立派なお付の裁縫師がいらっしゃるじゃありませんか。私のときどき乱れる縫い目が正式な行事のときに他国の方の目に触れてつっこまれたら大変だわ。」

 「・・・・・・・君の手縫いのマントなら誰に何と言われても私は構わないが?」

 「うふふ、あなたには部屋着を縫ってありますからそれで我慢して下さいね。フィン、この大きなマントはあなたが大きくなって大人になってから着て頂戴。縫い目が不ぞろいなところはあっても、丈夫なことにかけては自信があるの!さ、そんなところに立っていないで座って、座って。昨日こっそりカボチャのパイを焼いたの。久しぶりに厨房に立って楽しかったわ。ほら、お腹すいているでしょう?私たちも宴では挨拶ばかりしていて碌に食べることができなかったわ。一緒に食べましょう。」

 暖かい茶がカップに注がれる。パイが切り分けられる。自分の右にキュアンが、左にエスリンが座る。そしてアルテナは自分の席はここだとばかりにフィンの膝の上に陣取る。

 フィンは自分の今居る場所があまりに暖かくて、しかし、だからこそ胸に風が吹き抜けていくような気がして、回廊でのグレイドとの会話をキュアンたちに話した。王子夫妻は静かに聞いていたが、話が終わるとキュアンはむっとして口を開いた。

 「怒った。」

 「・・・・・・やはりお怒りになりましたか。」

 下を向くフィンの頭をキュアンは立ち上がってコン、と一つ叩いた。

 「お前は宴に入れなかったと言っているが、あそこには貴族の位さえあれば誰でも入れるのだ。ただ領主の家に生まれたというだけでな。・・・・・・・・いいか。彼らは宴には入れるだろう。だが、ここには決して入れないのだ。・・・・・フィン、お前はどんなに位が高いものでも入れない場所に居られる。いや、いてくれているのだぞ。」

 エスリンが頷く。

 「そして、私たちが安らげる場所は宴ではなくここなのよ。王子とその妻ではなく、キュアンがキュアンらしく、私が私らしくいられるのはこの場所なの。・・・・・それをわかってくれなければ私も怒りますよ。」

 フィンはぶかぶかのマントをぎゅっと握っって頷いた。
 この優しい人たちの為、立派な騎士になろう、という想いを新たにしながら・・・

 フィンの膝の上で、アルテナが小さな可愛いあくびをし、彼はそっと王女を抱えなおした。


   **********


 あれから長い時が過ぎた。
 「聖戦」と呼ばれた戦乱の世がセリス王子によって平定され、人々はロプト教団の脅威から解放された。
 レンスターは、南のトラキア王国と和平を結び、フィンはトラキア国境の町ミーズに派遣され、両国の友好の為に尽力している。


 今、彼の目の前の寝台にはアルテナ王女が居る。その手には古びた青いマントの切れ端がしっかりと握られていた。・・・・それは「聖戦」の間、ずっとフィンがその肩に羽織っていたマント・・・・・エスリンが“大きくなってから着てちょうだい”といったあのマントであった。フィンからそのマントを縫ったのが彼女の母親だと聞かされていた彼女は手をあげてそれにほお擦りした。

 「何よりのお守りでした。・・・・・・・お母様と、あなたと、二人に守られて。」

 それから彼女はフィンの横に居る利発そうな顔の少年に目を移した。パティの孤児院に居た子供だが、死んだ父親がランスリッターの一員であったことからアルテナに引き取られてもう2年になる。

 「あなたも。ずっと近くに居てくれたのですってね。有難う。」

 少年は不思議そうに、アルテナの腕の中にいる赤ん坊の顔を覗き込んだ。

 「女の子なのです。まだ目はあかないのよ。」

 それからアルテナは悪戯っぽい瞳でフィンをちらと見て微笑んだ。

 「あなたのお嫁さんになるかもしれませんよ。」

 真っ赤になるフィンを同じくらい真っ赤になって見た少年は、しかし、むずがって手を延ばした赤ん坊を見て声をあげた。

 「フィン様、アルテナ様、赤ちゃんの胸のところに小さな痣が。」

 あらあら、とアルテナは言い、フィンと顔を見合わせる。しかし彼女はすぐに笑顔になった。聖痕を持つものが幸せになれないということはない。現に彼女は今幸せなのだから。

 フィンは思う。自分がもしも騎士としてだけキュアンに仕えていたのだったら、今の自分はないのだと。自分の抱えていた弱さが逆に自分を強くしていたのだと。

 「フィン?」

 アルテナにに名を呼ばれた槍騎士は、柔らかく微笑むと少年に言った。

 「仲良くしてやってくれ・・・・・・・これからずっとね。」

 そして、続けた。キュアンがその立場上、フィンにかけてやりたくても決してかけてやれなかった言葉を。

 「・・・・・・お前は私達のかけがえのない家族なのだからね。」

[28 楼] 辽宁 | Posted:2005-11-23 15:17| 顶端
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28楼的大哥,贴日语不厚道啊,小弟只看得明白一小部分,翻成中文贴上来吧...............
[29 楼] | Posted:2005-11-23 16:27| 顶端
FARA

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与雷文殿一样,菲阿派出乎意料的多…………


道有深力,徐易形神,形随道通,与神合一,谓之神人。
神性虚融,体无变灭,形以道通,故无生死。
隐则形同于神,显则神同于气。
所以踏水火而无害,对日月而无影。
存亡在己,出入无间。




[30 楼] | Posted:2005-11-23 17:14| 顶端
巴兹

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[31 楼] | Posted:2005-11-23 23:02| 顶端
停滞


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原址还有不少这样的小说,写的都不错。

还有正传的二次创作呢。

[32 楼] Unkown | Posted:2005-11-24 09:14| 顶端
疾风火

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雷文兄,烦请把原址告诉我吧。:)

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[33 楼] | Posted:2005-11-24 13:52| 顶端
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其实我想投小塞和小尤的
双重禁断下的爱情
血亲禁断和血统禁断

[34 楼] | Posted:2005-11-24 23:23| 顶端
停滞


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下面是引用疾风火于2005-11-24 13:52发表的:
雷文兄,烦请把原址告诉我吧。:)


前面不是给了吗?

就是阐述个人背景那一贴。

[35 楼] 辽宁 | Posted:2005-11-25 13:09| 顶端
阿拉卡

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坚决鄙视阿尔维斯!!!真爱,偶歌颂。但怒其手段之卑鄙……!!!
投了乔殿,沙漠一幕令他们相爱着的生活比其他爱侣更深入我心


劳碌命。关键是渐渐习惯了              ————————外传王道!!
[36 楼] | Posted:2005-11-25 17:15| 顶端
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下面是引用フィン于2005-11-24 23:23发表的:
其实我想投小塞和小尤的
双重禁断下的爱情
血亲禁断和血统禁断

尤莉娅的血统是光直系火旁系,和小塞的圣剑直系光旁系不禁断吧........
不过阁下所说的小尤是那位暗直系的话就......

[37 楼] | Posted:2005-11-25 22:50| 顶端
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如果按血统,小塞和小尤都该有暗旁系才是,母上是蒂拉嘛
[38 楼] | Posted:2005-11-26 01:16| 顶端
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下面是引用罗法尔◆王于2005-11-26 01:16发表的:
如果按血统,小塞和小尤都该有暗旁系才是,母上是蒂拉嘛

分别被圣剑直系神血和光直系神血净化了吧...............

[39 楼] | Posted:2005-11-26 16:49| 顶端
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火花天龙剑 -> 火炎之纹章




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