到次一游
碧空の勇王
级别: 火花会员
编号: 19125
精华: 1
发帖: 15276
威望: 5 点
配偶: 单身
火 花 币: 19 HHB
组织纹章:
所属组织: 疾风剑士团
组织头衔: 奇知の军师
注册时间:2004-06-08
最后登陆:2017-06-13
|
谁能帮忙翻译一下
鞘から出で、虚空に煌きを残し、その刀が鞘に戻るまで刹那の刻。 刀の切っ先が触れ合うことさえもない離れた間合いで、男は言いようのない寒気を感じた。一足飛びから電光石火の打ち込み――示現流に「受け」はない、極意は「攻め」あるのみ――何千回、いや、何万回と打ち込んだ必殺の太刀筋。斬ると腹を括った次の瞬間には、敵を屠っていたはずなのに――男は凍りつくような寒さに抱かれ、地に伏した。 夢路は男から目を逸らさない。名も知らぬ示現流の男は、袈裟斬りに胴と腰とが別離したことを、おそらくは知ることはないだろう。 神夢想一刀流 秘剣 陽炎。 間合いの外の敵を断つ――比類なき剛剣で謳われる薩摩示現流と正面から切り結ぶ危険を冒す必要などない。 上半身を失った下半身から鮮血が吹き上がる。霧のように風に流れ、胸の咽る臭気が漂う。失った上半身を求めてか、下半身は力無く崩れ落ち、臓物がこぼれる。 夢路は目を逸らさない。己の刀が導いた結末から、目を背けない。 ゆるり、と刀を抜き放つ。刀身に血糊などないことを確認すると、鞘に収める。己の太刀筋に迷いなどない。躊躇いなどない。 地に伏した男の亡骸から視線を上げると、年端のいかぬ童子――いや、元服を迎えて間もない少年が、震えながら夢路を見据えていた。全身を恐怖に震わせ、目に涙こそ浮かべてはいたが、口元にはある決意が固められ、その手が腰に帯びた太刀へと―― 「……やめなさい」 穏やかに諌める夢路の声に、少年の手は止まる。 「彼方の父君を殺めた仇として言えた義理ではありませんが……刀を捨て、二度と手にせぬことを誓い、ここより去りなさい」 子連れであることは承知の上での死合いだった。懐柔の余地などなく、おそらくは薩摩藩、あるいはそれに縁の深い密偵であったのだろう。そんな父親の任務を子は承知していたのだろうか。否、立派な武人であったに違いない。そしてその父親は、相手に一太刀を報いることなく惨殺された。それが少年にとっての現実。 少年は一縷の躊躇を捨て、刀を抜き放つ。やることはひとつ、仇討ち。 およそ剣術とは結び付かぬ上段の構え。父親と同じく示現流の心得があるのだろう。 少年が何かを叫ぶ。仇討ちの前口上と己の姓名を叫んでいるのだと夢路は解釈する。何と言っているかはまるで聴き取れないが、その心意気を汲み、言い終わるまで夢路は身動きひとつしない。 「い……いぃ、いざ、っ尋常にっ!」 少年は叫ぶと、父親同様に一足飛びに夢路へと斬りかかる。 苛烈な気迫、それに伴う力強い太刀筋。素直に夢路は認める。いずれ、名うての剣客となる可能性は十二分に秘めている。しかし―― 「黒河内夢路……参る」 鞘から出で、虚空に煌きを残し、その刀が鞘に戻るまで刹那の刻。 夢路の刀が描いた軌跡。それは、少年の首と胴に永遠の別離を強制した。 少年の命が燃え尽きる一部始終から、夢路は目を逸らさない。己の刀が導いた結末から、目を背けない。 如何に小さな禍根であろうと断て。それが、我旺からの命令。 「……全ては、我旺様のために」 ゆるり、と刀を抜き放つ。 刀身は鮮やかな朱に濡れていた。
或者能告诉我大至的意思?
|
|
[楼 主]
|
Posted:2004-07-01 22:07| |
顶端
| |