雷文·菲鲁赛迪
清苦书生·咸湿大帝
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多左!(龙王)
最後のトラキア王
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「ジュダ殿、かねてからの盟約通り、アルヴィス皇帝は援軍をよこすのだろうな?」
「トラバント王も用心深い方ですな。安心されよ、すでに帝国騎士団がこちらに
向かっています」
? ? ?
「ふん、ジュダめ、いい気になりおって」
先程までの険しい表情は消え、トラバントの顔には彼本来の不敵な笑みが戻っ
ていた。
トラバントはグルティア城の暗炯昆弗濂坤趣位嵋姢蚪Kえ、トラキア城への
帰途についていた。
ジュダは、援軍を要請するトラバントを明らかに見下しており、焦りの色を隠
せないトラバントをあざけるかのような笑みを、ぅ诈`ドの奥に浮かべていた。
しかし今、その笑みを浮かべているのはトラバントの方であった。
「トラキアと反乱軍の共倒れを狙っておるのだろうが、そうはいかぬわ。その程
度の事、このわしが気付かぬとでも思っているのか?」
飛竜の上で腕を組みつつ、トラバントは呟いた。
「暗虈猡帷⑺徟趣系丐蜗陇穗Lれ潜んでいたミミズに過ぎん。ミミズの浅
知?#123;など、取るにも足らぬわ」
ふと、トラバントは真顔に戻ると、後ろを振り返った。
後方にはグルティア城がゆっくりと遠ざかっていき、北の山々の向こうには、
遥かに霞んでルテキア城が見渡せる。
(この山々を見るのも、これが最後かもしれぬな……)
声には出さず、心の中でそう呟くと、トラバントは正面に向き直り、飛竜の手
綱を引いた。
彼の飛竜は大きくはばたくと、トラキアへ向け速度を上げた。
トラバントは、二度と振り返りはしなかった。
? ? ?
「……アリオーン、アルテナを殺したのか?なにもそこまでせずともよかろうに
……。まあ、よい。アリオーンよ、こうなればわしが出る。もはやそれしかある
まい。城の守りはおまえに頼む。」
「おまかせください、父上」
? ? ?
「ふふ、アリオーンの奴め、下手な芝居を……」
トラバントは、一軍を率いてミーズ城に向かっていた。
彼の手には、彼の父である先代のトラキア王の手から受け継ぎ、二十年を超え
る年月を共にしてきた天槍グングニルはなかった。グングニルは、彼の息子であ
るアリオーン王子に引き継がれていた。
セリス率いる解放軍は、決して侮る事のできる敵ではない。噂では、十二聖戦
士の武器の継承者も数名集ってきているという。たとえグングニルを手にしてい
たとしても、撃破するのは容易なことではないだろう。
しかしトラバントは、その敵に敢えて正面から立ち向かおうとしていた。
「わしが見抜けぬと思ったのか?まだまだ甘いな、アリオーン」
ジュダに対してのものとはまるで違う穏やかな微笑を浮かべつつ、トラバント
は呟いた。
(トラキアには『決着』が必要なのだ……)
トラバントは心の中で呟いた。
トラキアの民にとって、レンスターは憎悪の対象でしかなかった。彼らにとっ
てレンスターは『反乱者』であり、『豊かな土地をかすめ取った略奪者』であっ
た。
貧しいが強大なトラキアと、小国だが豊かなレンスター。この微妙なバランス
が、二国間の感情のもつれに拍車をかけていた。長い年月の争いによって形作ら
れた憎しみは、それぞれの民の心の中に城壁を築いた。
トラキアの人々は、解放軍との『和平』という選択肢など、考えもしなかった。
解放軍がレンスターのリーフ王子を抱えている以上、解放軍は『敵』なのだ。
トラキアの民は解放軍に対し、自ら武器を取って戦おうとさえしていた。そう
なれば、勝ったとしても敗れたとしても、トラキアの民に多大な犠牲が出る事は
確実であった。
だが、トラバントが暗虈猡冉Yび、さらには民の人望も厚いハンニバル将軍
の息子を人質に取るにおよび、トラキアの民の反解放軍の熱は急激に冷えていっ
た。ほとんどの人々は戸惑い、トラキア軍と解放軍との戦いを息をひそめて見守
っていた。
それこそが、トラバントの狙いであった。
(勝利の為になら犠牲も厭わん。だが、勝てぬ戦に固執するほど愚かではないわ)
トラキア半島の統一、それがトラバントの生涯を賭した夢であった。
グランベル帝国の強大な力の前に同盟者を装いつつも、竜騎士団を強化し、ア
リオーンを後継者として育て、トラバントはじっと機が熟すのを待った。アルテ
ナを王女として育てたのも、そのためでもあった。
だが、一度動き出した歴史の歯車は、彼の予想を遥かに上回る速度で回転して
いた。トラキアだけでなく、ユグドラル全体を揺るがす大きな時代の流れの中で、
トラバントは自分の時代が既に過ぎ去った事を悟った。
だから、トラバントは無证食鲫嚖驔Q意したのだ。古いトラキアを、自らと共
に葬るために……。
強情なトラキアの民も、恐れ敬うトラバントが討たれれば、新たな時代の生き
方を考えざるをえなくなろう。
トラキアには、レンスターとの『決着』が必要なのだ。それが、勝利であれ、
敗北であれ。
(これでいい。トラキアにも、新しい時代が来るのだ)
アリオーンとアルテナ、ダインとノヴァの血を引く二人が、これからのトラキ
アの行く先を導いていくだろう。もはや、半島の中でトラキアとレンスターがい
がみ合う時ではないのだ。
「……だがアリオーンの奴、そうそう休戦には応じぬかも知れぬな。あいつめ、
わしに似ず融通が利かぬからな」
そう呟くと、トラバントは口元に苦笑を浮かべた。
優しい笑みだった。
父の笑みであった。
「まあ、よい。もはやあやつらの時代だ」
もはやトラキアの未来はグングニルと共にアリオーンに託した。
彼がどのような道を選ぼうとも、それは彼の自由だ。新たな時代は、彼等が切
り開いてゆくのだから。
ふと、トラバントは、かつて仇敵と呼んだレンスターの王子を思い出した。
「思えば、あやつを討ち取った時、既にわしの時代は終わっていたのかも知れぬ
な……」
トラバントは遠い目をして呟いた。
レンスターの王子キュアン、地槍ゲイボルグを操り、トラキア半島の統一を夢
見ていた男……そう、トラバントと同じ夢を。
「キュアン、きさまが悪いのだぞ、さっさとシアルフィかノディオンとでも結ん
でトラキアを攻め落とせば良かったものを……その甘さのためにトラキア半島の
民はいまだに苦しんでいるのだ」
半ば冗談、半ば本気で呟き、フッ、とトラバントは笑った。
当時のトラキアは、先代のトラキア王を失い弱体化していた。レンスターがそ
の気になれば、トラキアを滅ぼすチャンスは十分にあった。
だが、義を重んじるレンスター王は積極的に討って出たりはせず、息子のキュ
アンもそれに従った。その間にトラバントが大陸中を駆け回りつつ国力の強化に
努めたからこそ、現在のトラキアがあるのだ。
山の頂上を越えると、ミーズ城が視界に入ってきた。城の周りには解放軍の兵
士達が展開しており、トラバントの前を行く竜騎士達に気付いたのか、陣形を整
えようと慌ただしく動いている。
トラバントはその中に、かつての仇敵の面影を残す白馬の騎士の姿を見つけた。
「ほう、あれがキュアンのこせがれのリーフか」
呟くと、トラバントは飛竜の進行方向をそちらに向け、速度を上げた。幾人か
の騎士がリーフを守るかのようにその前に立ちはだかろうとしているが、トラバ
ントは意に介さない。
戦場が、みるみるうちに眼前に近づいてきた……彼の、人生の最後を飾る戦場
が。
(ふふっ、そうだな、キュアンめに息子の首を土産に持っていってやるとするか)
トラバントは笑った。不敵な笑みであった。
銀の槍を構え、猛烈な速度で宙を滑りつつ、トラバントは解放軍の兵士達に向
けて叫んだ。
「はっはっは、反乱軍の雑魚どもよ、わしがトラバントだ。冥途の土産に、よく
覚えておけよ!」
トラバントの表情は、既に戦を楽しむ武人のものに戻っていた。
? ? ?
「トラキアよ……わが愛しき大地よ……
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庄子与惠子游于濠梁之上,庄子曰:条鱼出游从容,是鱼之乐也,惠子曰:子非鱼,安知鱼之乐?庄子曰:子非我,安知我不知鱼之乐?惠子曰:我非子,固不知子矣,子固非鱼也,子之不知鱼之乐,全矣。庄子曰:请循其本,子曰汝安知鱼乐云者,既已知吾知之而问我,我知之濠上也。
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[楼 主]
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Posted:2002-12-03 20:30| |
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