雪之丞
级别: 火花会员
编号: 18260
精华: 1
发帖: 12974
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配偶: 单身
火 花 币: 2062 HHB
组织纹章:
所属组织: GL党
组织头衔: 换头部部长
注册时间:2004-05-22
最后登陆:2012-05-28
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愛するものよ
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「この戦いが終わったら、一緒にシレジアへ行こう…ティルテュ」 「でも、あなたはヴェルトマーへ帰らなければいけないでしょう?」 「僕には城主なんて務まらないよ。きっとアイーダ将軍あたりが治めてくれるさ…」 「そう?…じゃあ私たちはシレジアへ…」
・・・――――シ レ ジ ア へ――――・・・
なんなんだ?いったい …。 どうしてヴェルトマーの兵が僕たちを攻撃してくるんだ? それにさっき見えた、兄さんの奥さんって…ディアドラ様じゃなかったか? どうして兄さんのところに、アグストリアで行方不明になったディアドラ様がいるんだよ!!
混乱していた僕は 「きゃー、アゼル!」 ティルテュの声で我にかえった。 「どうした。」 「あそこ…あのテントにはアーサーがいるわ!!」 ティルテュが指した方角には息子を置いてきたテントがあった。 そのテントが燃えていたのだ。 「あそこにはアーダンとデューがいたはずだが・・・とにかく行こう。」 僕たちはそのテントへ向かって全力で走った。
それはシグルド公子の死の知らせが入ってからすぐのことであった。 空から炎の雨が降り、大地は火の海と化し、シグルド軍が悲鳴をあげている。 その光景はシグルド公子の死を認めさせるには、十分過ぎるほど悲惨だった。
僕とティルテュはその中を必死で走った。 (くそっ…どうして、どうしてあの時、アーサーをシャナンに預けなかったんだろう。 危険じゃないなんて保証はどこにもなかった!! それどころか、言い様のない不安が増すばかりだった…なのに…)
今更、後悔しても遅い。そんなことは分かっている。
前方からヴェルトマーの兵が二人向かってきた。 僕とティルテュは同時に魔法の詠唱に入った。 『炎の精霊よ我にサラマンディーの力をエルファイアー!!』 『いかずちよ神の怒りの鉄槌となりて敵を討てトローン!』 二人の兵はその場に倒れた。僕たちはそのまま走り続けた。
テントが見えてきた… 「アーサー!アーサー!」 涙を流しながら必死で走るティルテュ。 やっとたどりついた…。 「アーサーどこ?!アーサー!!」 テントの中を見渡したが誰もいない。 ティルテュがさらに奥へ行こうとしたとき、テントの中央の柱に火が移った。 「ティル!こっちへ来い。」 僕はティルテュの手を引っ張って外へ出た。僕たちが出てすぐにテントは倒れた。 「いや…いやよ、アーサー!!!!!!!!」 泣き叫ぶティルテュを後ろからぎゅっと抱きしめた。 「ティル、中には誰もいなかった。きっとアーダンたちがどこかにつれていったんだよ」 「まだ奥を見てないわ!もし奥で寝ていたら…アーサー!」 ティルテュはその場で泣き崩れた。 僕はただ抱きしめるしかできなかった。 するとちょうどテントの後ろだった辺りから声が聞こえた。 「アーアー!マンマン…アー」 「アーサー!?」 僕は慌てて声のする方へいった。 するとそこには、アーダンに覆い隠され、守られる様にしてアーサーが座っていた。 ケガはしていないようだ。だが…アーダンはもう息をしていなかった。 (アーダン…すまない) 「ティル…立て!すぐにシレジアへ向かうぞ」 僕はアーサーを抱き上げて言った。 「え?どっ…どうして?最後まで戦わなきゃ…」 「ばか!アーサーをまた危険なめに遭わす気か? アーダンが命を懸けて守ってくれたんだぞ!!アーダンの死を無駄にするのか!?」 「え?そこに…アーダンがい…るの?」 ティルテュがこっちへ来ようとした 「来るな!!…見ないほうがいい…」 「…アーダン、あり…がとう。…っぅ」 「行こう…」 僕たちはそこから、一気にグランベルとシレジアの国境に一番近い村まで走った。
「ティル、大丈夫か?もうすぐシレジアだからな…」 「え、ええ。」 追っ手が掛かっている気配がなっかたので、少し休憩してから国境に向かう事にした。 だがその判断が間違っていた。半日もしないうちにヴェルトマーの兵士が村へ入って来たのだ。 どうやらシグルド軍の残党狩りが始まっているらしい。 「アゼル!!」 「…ティル、馬で一気に国境へ走るぞ!!」 「はい!!」 僕たちは馬に飛び乗\りすぐに村をで出た。
だがすぐに兵士に気づかれてしまった。 一騎がものすごいスピードで迫ってきた。 「くっ…詠唱が間に合わない。精霊よ我に力をファイアー」 なんとかファイアーの詠唱が間に合った。だがこのままでは国境に付く前に追いつかれる。 ここでくい止めなければ!! 僕は、少し前を走るティルテュに声をかけた。 「ティルテュ、いいか良く聞け!今から何があっても シレジアの国境にたどり付くまでは後ろを振り返るな。何があってもだ!!」 「え?」 「わかったな!?」 「は…い。」 「よし、そのまま一気に国境へ走れ!!」
・・・――― 一 緒 に シ レ ジ ア へ―――・・・
ティルテュ……アーサー……どうか無事生き延びてくれ。 そして僕の分まで幸せになってくれ。 アーサー…おまえの成長をティルと一緒に見守りたかった… どうか立派に育ってくれ。そして仲間を信じる心を大切に…
僕は馬首を返した。 「お前達…、ここは通さないぞ」 「アゼル様…申し訳ありません。これもアルヴィス様の命令なのです。…死んで頂きます」
炎の玉が四方から飛んでくる。僕は必死でそれをよけた。 ティルテュが無事国境にたどり着くまで出来る限り時間を稼いだ。 そしてティルテュが国境に着き振り返った瞬間―――――・・・
『っ!アゼルー!!!!!!!!!!!!イヤー!!!!!!!』
どうか…子ども達が大きくなった時には、こんな時代が終わっていますように…
END
-------------------------------------------------------------------------------- あとがき 少し加筆修正しました。 サイトを開設する2年ほど前に、なにげなく書いた小説です。 まさか、自分でHP作って、掲載するとは思ってもいませんでした。 アゼル×ティルテュのお話しですね。 アゼルは死んじゃってますが、これが海乃の二人のイメージです。 大沢版も結構好きですが、海乃の好みは妻と子を守って死んでゆくアゼルがいいですね。
母の想いとともに
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「ん~!!いい天気」 私はバルコニーで初春の風に耳を傾けていた。 見上げる空には雲一つない。 真っ青な空を時おり横切る山鳥。 遠くに見える山は桃色に色づき始めていた。 そして私の心も、この風景のように晴れ晴れとしていた。 その穏やかさに、私はうつらうつら、夢の世界へ入ろうとしていた。 その時、後ろで声がした。
「ご用意が出来ました。どうぞこちらへ」
夢の世界の入り口で呼び止められ、私は目を覚ました 「あら、大変。こんな事してる場合じゃなかったのに」 「ふふ、今日はお天気もいいですし、初春にしては温かいですから眠ってしまいそうにもなります。大丈夫、まだ時間はありますから」 この人は私の身の回りの世話をしてくれる女官のラドネイ。 元は剣士なんだけど、今は剣士なんて必要のない時代だから、 ラドネイは子供のころから知っている私の世話をしてくれることになったの。 彼女は微笑みながら、話し始めた。 「10日ほど前、グランベルの帝都バーハラへ行ってきましたの。 とても平和で、市などは活気にあふれていましたわ。 2年前にあんな戦争があったなんて信じられないぐらい……」
グランベル……。セリス皇帝の治世の下、人々はみな平和に暮らしている。 だが、そんなグランベルも2年前まではロプト教団によって支配され、 子供狩りという卑劣なこともされていた。解放軍の指揮官だったセリス様は、 異父兄弟であるユリウス皇子を自らの手で倒し、大陸に平和をもたらした。 私も、セリス様とともに戦った。そして、このラドネイも。 「どんどん、平和になり豊かになっているのね。 シグルド様やキュアン様の死は無駄ではなかった……」 「はい……。そして、アイラ王女の死も無駄ではありませんわ。」 イザークの王女アイラ……私の母。 窓から小鳥の声が聞こえてきた。 ふと、窓へ目をやると、2羽の小鳥が手すりの上で遊んでいた。 「……お母様。」 無意識に出た言葉に、ラドネイは微笑み、 「ですから、幸せになって下さい、ラクチェ様。お母様の分まで」 「ラドネイ……。うん、幸せになるよ」 その時、扉を叩く音がした、そして部屋に入ってきたのは 「フィー!!もう、来ていたの?」 私は駆け寄った。 「うん。アーサーが早く行こうってうるさいのよ。でも、早く来て正解だったわ。」 「どうして?」 「お城の周り、町の人であふれかえってたわよ。ここからじゃ見えないようだけど」 「そう……」
今日、私は結婚する。イザークの王シャナン様と。 お城の周りに人が集まることは予想していたけど、 まさかこんなに早い時間に集まるなんて。 フィーも結婚式に出席するため、来ていた。 「じゃあ、私はアーサーの所へ戻るね。あ、そうだ。セリス様もいらしてたわ」 「ほんとに?」 「ええ。じゃあ、また後で」 そう言ってフィーは部屋を出て行った。 「ラクチェ様、そろそろドレスに着替えましょう」 「ええ」
数十分後……私は廊下を歩いていた。 ラドネイがドレスの裾を持ってくれていた。 すると前から足音が聞こえてきた。数人いるみたい。 その中で一人、おもいっきり走ってくる人がいた。 「ラークチェ!!おめでとうラクチェ!!」 そう言って、手を握ってきたのは……、 「パティ……様」 「あら、『様』なんて堅苦しいわ。私たち友達なんだからパティでいいわよ!!」 パティとは出会ったころにいろいろあったけど、本当に大事な友達。 今はセリス様と結婚してグランベルの皇后様。だけど、出会ったころと全然かわらないの。 「パティ、走ると危ないだろう」 「セリス皇帝」 「久しぶり。おめでとうラクチェ」 やさしい笑顔で言った。 「ありがとうございます。セリス皇帝」 「ん~慣れないんだよねそれ。前みたいに呼んでよ。」 「でも……」 「あら、シャナン様は普通に『セリス、今日はすまないな。忙しいだろうに』って言ってたわよ」 「シャナン様は普通じゃないから……」 私が言うとセリス様が 「ぷはっ……普通じゃないか、シャナンが聞いたら怒るだろうね。 クックック……いいんだよ、シャナンは僕の兄みたいな人だから」 「セリス様……」 「そうよ、ラクチェも!!仲間でしょ?」 「そうね。」 すると、セリス様の後ろで声がした。 「盛り上がってるところ悪いんだけど……」 「スカサハ、ラナも!!」 「久しぶりラクチェ。今日はセティ様がどうしても来れなくて、私だけなんだけど」 「ううん。シレジアは雪が溶け始めるころだから一番忙しい時期だもんね」 「ええ、雪が降っている間は何も出来ないから、今が一番大変なの」 「ありがとうラナ。忙しい時期に」 「おい、ラクチェ。兄を無視するなよ」 情けない声でスカサハが言った。 「あら、スカサハ。いたの?」 スカサハは私の双子の兄。今はドズルで恋人のティニーと暮らしている。 「お前な~……」 「冗談よ。ティニーは元気?」 「ああ、一緒に来たんだけど、兄貴に捕まった」 「あらら、シスコンアーサーに捕まったか~」 「じゃあ、ラクチェ、私たちは先に大聖堂へ行くから……」 「あ、はい。ありがとうございました、セリス様」 4人はその場を去った。
「……」 「ラクチェ様?どうかなさいました?」 「ううん。何でもないのラドネイ」
急に胸がキュンとなった。 今、私がここにいるのも、今日幸せになれるのも、 そして素晴らしい仲間がいるのも全てお母様のおかげ。 自然と、涙があふれてきた。 ラドネイがそっと涙を拭いてくれた。 「ラクチェ様。今のあなたの姿はアイラ王女の想いそのものです。 あなたが幸せになることが、アイラ様の想いです」 「うん。幸せにならなくちゃね」
大聖堂に向かう途中、たくさんの仲間に再会した。 アグストリア王アレスと王妃リーン、統一トラキア王リーフと恋人のナンナ、 アルテナ王女と恋人のアリオーン様。ヴェルダンの王レスター、 他にグランベル公諸家のファバルとその恋人ユリア、コープル、オイフェ、ヨハン、ヨハルヴァ。 みんな、忙しいのに私たちの為に集まってくれた。 その、暖かい、お母様が残してくれた想いに包まれて、私は大聖堂の扉の前に立った。 その時、微かに声が聞こえた。
『幸せになってね』
「え?……お母様?」 私は、辺りを見渡した。 「……ありがとう、お母様」 誰にも聞こえない声で呟いた。 この扉の向こうにはシャナン様がいらっしゃる。 兵士二人がかりで開かれた、大聖堂の扉。 お母様の想いに包まれながら、私は一歩、また一歩と幸せに向かって歩き出した。
私、幸せになります。お母様の分まで・・・
END
-------------------------------------------------------------------------------- あとがき FE聖戦の小説で初めて書いたのがこれ。 シャナラク大好きっ子なんで。で、これを書いた後、「じゃあ、告白はどっちから?結ばれたようじゃになったのはいつだ?」ということで『この腕の中で』を書きました。この二人ってなぜか書きやすいです(^^)それだけ私がこのカップルを愛しているからかもしれませんが・・・たぶんシャナラク以外のカップリングは私は書けない。この二人の!ですよ?他キャラなら書けます。でも、シャナパティやヨハラクは無理ってことです
この腕の中で --------------------------------------------------------------------------------
こんなことになるなら・・・・・・ あの時、自分の気持ちに素直になって・・・・・・ あいつを・・・・・・抱きしめれば良かった 抱きしめて・・・・・・だきしめて・・・・・・ だが、そんな事を今さら後悔しても、もう・・・・・・遅い。 今はただ、あいつの無事を祈るだけ。
ほんの数時間前───── パシン・・・・・・・!!! 私は彼女の頬を叩いた。 「なぜ、あんな勝手なことをした?」 私は彼女に言った。 だが、彼女の返事は返ってこない。 「いつもお前は、自分勝手な事ばかりして・・・・・・今回の事もそうだ。 何もなかったから良かったものを・・・・・・もし、今回のことで 解放軍が全滅していたらお前はどうするつもりだったのだ?」 すると彼女が何かを呟いた。 「え?」 「どうして・・・・・・ですか?どうして私にはいつも厳しいの?パティには優しいくせに!!」 「何を言っているんだ?」 すると彼女は私の顔をみて、声を振るわせながら言った。 「シャナン様にとって、私っていったい何なんですか? ただの従妹ですか?剣技の弟子ですか?」 私はラクチェの言っている意味がいまいち理解できなかったので、 聞き返そうとした。が、 ラクチェの口が一足さきに開いた。 「そう・・・・・・ですよね。私・・・・・・何を言ってるんだろう。 そうよ・・・・・・従妹で弟子なのよ・・・・・・ただ・・・・・・それだけ。」 ラクチェの瞳からは涙がこぼれていた。 「でも・・・・・・でも私にとってシャナン様は従兄でも師匠でもない!私にとってシャナン様は・・・・・・ 心から慕う人、尊敬する人、憧れの人・・・・・・なにより、 ずっと側にいたい人・・・・・・大好きな男性(ひと)なの!!」
うれしかった。 すぐに駆け寄って、ラクチェを抱きしめたかった。 だが、そんなことは出来なかった。 格好悪いと・・・・・・嫌われるのが、怖かったんだ。 そして、言ってしまった。 「子供が何を・・・・・・。」 その後のことは予想がつくだろう。泣きながらラクチェは部屋を出ていった。 最後に一言残して・・・・・・。
『シャナン様なんて・・・・・・大嫌い!!』
私は必死になって馬を走らせている。 ミーズ城攻略時の作戦。 私は本隊に、ラクチェは囮部隊にいた。 囮部隊の相手はドラゴンライダー。 飛行兵と戦う事などほとんどない兵士達は、ドラゴンライダーとの戦いにとまどっていた。 ラクチェはケガをした兵士達を退却させるため、自ら前線で指揮をとり、 囮となっていると早馬が知らせに来た。頭の中が真っ白になっていった。 いくらラクチェが剣聖オードの血を引くイザークの王女であっても、 空を自由に飛ぶドラゴンライダー相手に長時間耐えられるはずがない。 私の横にいたセリスが兵士達に指示を出していたが、私の耳にはもう何も入ってこなかった。 ただ、瞳に涙をためたラクチェの顔が脳裏に浮かぶだけ・・・・・・。
そして、気がつけば私は馬にまたがり草原を走っていた。
しばらくすると前方に我が軍やトラキアの兵士達の死体が見えてき た。この中にラクチェがいたらどうしよう・・・・・・そんなことを考えるたび私は震えた。 ラクチェの無事を祈りつつ、辺りを見渡した。 バサバサバサ─── 東方でドラゴンの羽ばたく音が聞こえた。振り向くと3体トラキアの方へ飛び去って行く。 手足が・・・・・・震える。 「まさか・・・・・・ラクチェはもう・・・・・・」 ひざを地面につき、その場に座り込もうとした。 その時・・・・・・ ドサッッッッ! 後ろで物音がした。 おそるおそる振り返ると、そこにはラクチェが倒れていた。 刃こぼれした剣を片手に、頬には剣でできたのであろう傷があった。 「ら・・・・・・くちぇ・・・・・・?」 わたしは駆け寄って声をかけた。 「ラクチェ!!しっかりしろ、ラクチェ!」 ラクチェを抱き起こした。 「シャ・・・・・・ナン・・・・・・様?」 生きていた。ラクチェは生きていた。 「ラクチェ!良かった・・・・・・無事で・・・・・・よかっ・・・・・・っ」 「シャナン様?泣いているのですか・・・・・・?私の・・・・・・ために?」 ラクチェの細い指が私の涙をぬぐう。 「心配・・・・・・しましたか?」 「当たり前だ!!また・・・・・・無茶をして・・・・・・」 「ごめんなさい・・・・・・」 「違う・・・・・・。こんな事が言いたいのではない!!」 「シャナン様?」 「謝らなければならないのは私のほうだ。あの時、好きだと言ってくれた時 本当は、すぐにでもお前を抱きしめたいほど・・・・・・うれしかったんだ。 だけど・・・・・・そんな格好悪いところをみせたくなかった。だから・・・・・・すまない。」 「シャナン・・・・・・様・・・・・・」 「お前が適地に残ったと聞いたとき、心臓が止まるかと思った。 初めて、お前の存在がどんなに大きいものだったかを思いしらされた。 あのとき、心にもないことを言ってしまった報いをうけるのかと・・・・・・。 嫌いでも・・・・・・嫌いでもいいから無事でいてくれと祈った。」 するとラクチェは 「嫌いになんてなりませんよ・・・・・・大好きです。 シャナン様・・・・・・あなたを愛しています」それ以上何も言葉はいらなかった。 私達は抱きしめ合った。 その時間はほんの数秒だったであろう・・・・・・だが私たちは何時間もそうしていた気がする。 少し照れながら私たちは顔を見合わせた。 「わたし・・・・・・トラキア軍と戦いながら思ったんです。 シャナン様に『大嫌い』なんて言ったまま死ぬなんてイヤだって。」 「ラクチェ・・・・・・」 遠くから軍旗が近づいてくる。セリスが援軍を送ってくれたのだろう。 「ラクチェ、これからはずっとわたしの側にいろ。私がこの腕で守ってやる」 「はい。シャナン様・・・・・・。」 辺りには、まるで私たちを祝福するかのように さわやかな風が吹き乱れていた。
その後セリス達解放軍は、ロプト教団を倒しユグドラル大陸に平和が戻る。 そしてイザークに戻った私は王位に就き、ラクチェを正妃に迎えることになる。 だが、それはもう少し先の話・・・・・・。
END
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[232 楼]
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Posted:2004-05-24 11:11| |
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